俳優ジャン・ポール・ベルモンド氏が逝去されて、その追悼としてNHKBSPで『勝手にしやがれ』が放送されました。
『勝手にしやがれ』は初めて観たのですが、”あぁこんなクライム&ラヴストーリーなのか”と。
主役のミッシェルは札付きの悪党で、冒頭で警官を殺して。その後パリに来ている米国娘で5度寝たパトリシアの元にしけこみます。
で、どうしても寝たい、やりたいとあの手この手で口説くのですが、パトリシアが渋くて。(それには理由が在るのですが)とにかくそのセックスに乗り気でない彼女を何とか口説き落とすまでのアパートメントの一室でのシーンが何ともリアルにも感じるというか、タクティクスの色気がありました。
音楽はクールなジャズ基調、白黒でパリの街並みが美しく撮られる。今の感覚で観るとまるでMVみたいなスタイリッシュな映像体験。男の無軌道さと、女の現実主義。”なるほど、こうして一時のスリルを愉しむ為にクライムエンタメやラヴエンタメはあるのだな”と。90分で気軽に楽しくみれました。