クリスチャン・マークレー トランスレーティング［翻訳する］展@東京都現代美術館 聴覚の視覚

≪リサイクル工場のためのプロジェクト≫≪ファスト・ミュージック≫
≪リサイクルされたレコード≫≪レコード・プレイヤーズ≫≪レコード・ウィズアウト・ア・カバー≫≪アブストラクト・ミュージック≫≪マンガ・スクロール≫≪ビデオ・カルテット≫≪ボディ・ミックス≫≪シャッフル≫≪コーラス II≫≪アクションズ≫≪叫び≫≪エフェメラ≫≪グラフィティ・コンポジション≫　≪インベスティゲーションズ［調査］≫≪フォトグラム≫≪スクリーン・プレイ≫≪フェイス≫










≪ノー！≫















≪サラウンド・サウンズ≫

≪ミクスト・レヴューズ（ジャパニーズ）≫都現美で開かれているクリスチャン・マークレー展へ行ってきました。
［トランスレーション］と名付けられているように、音楽を如何に美術へ翻訳していくかが眼目の展覧会で非常に面白かったです。
冒頭あたりのノイズミュージック作品たちはそこまででもなく、レコードを食べたり、あるいは指で引っ掻いたり扇いだり更には割ったり踏みつけたりする作品やレコードを切り貼りして円盤をつくるビデオ作品なんかは”ヤン富田さんっぽいな”なんても思ったのですが、≪マンガ・スクロール≫というアメコミのオノマトペをサンプリングして巻物化した作品から引き込まれて。
アメコミの擬音を大胆に絵画に取り入れた≪アクションズ≫なんか物凄い面白いし、そのサンプリング守備範囲は≪叫び≫に於いて日本のマンガにも及んで。掛け軸に仕立て上げている≪フォトグラム≫も面白かった！
そしてメインヴィジュアルにも使われているヘヴンズドアーを食らったかのような≪フェイス≫シリーズ、これ、実際に紙を切り貼りしているんですよね。このマテリアル感は実地で観てこそだなぁ！さらに≪ノー！≫シリーズはアメコミとマンガのコマをサンプリングして。サンプリングなんだけれども、どこかしらに格調というか高品質さを感じるArtなんですよね。
そしてそして仰天したのがアメコミのオノマトペが四面の壁を縦横無尽にがなり散らす≪サラウンド・サウンド≫！こーれにはやられた！無音なのに轟音がなってる感じ、これは凄かった！
さらには映画の音楽シーンを4つの画面に並べて同時照射して一つの音響作品をつくった≪ビデオ・カルテット≫も面白かった。私も昔、Youtubeを色んなタブで開きまくってフリーズも含めてノイズミュージックを作ったことがあるのですが、多重に音楽を並べると脳内で一種の合奏としてとらえたりもするんですよね。
2021年は音楽やマンガ的なエッセンスのある展覧会を結構みてきましたが、これはその総決算のような、なっかなか面白い展覧会でした。