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Rosalía『MOTOMAMI』『Los Ángeles』『El Mal Querer』ハイヴォルテイジなPOPに華開いていく超現代Framencoの歌姫

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ROSALÍA - BULERÍAS (Official Audio)


New Music Fridayがこんなに待ち遠しかったのは何時ぶりだろう?というくらいは楽しみにしていたRosalíaの『MOTOMAMI』、その淫紋のようなヌードジャケといいインパクト抜群のヴィジュアルに負けることのない好い音を聴かせてくれました。

Rosaliaを知ったのはいつのころだろう?どこかの海外フェスのライヴストリーミングで知った気が。そこからここ1年はコラボシングルをApple Musicで聴き漁って。ちょうどこういうラティーナ・ポップって自分の躰というかイマのバイオリズムにぴったり気持ちいいんだよな~なんて去年あたりは思っていました。

で、「SAOKO」 というインパクト大なリズミカルな楽曲から始まる今作もWEEKNDとのコラボ曲「LA FAMA」なんかも収められていて。WEEKND初めていいなと思ったかもw

そして今回懸念されていた”アーバンフラメンコの歌姫的なルーツな楽曲はなくPOPに振り切れるかも…”というのは杞憂で、4曲目の「BULERÍAS」なんかかなりフラメンコなカンタさを感じる楽曲だし、11曲目の「DELIRIO DE GRANDEZA」もかなり古き良きラテンさを感じる楽曲。やっぱりこういう楽曲はRosalíaの唯一無二の武器だし、これがあるからこそ現代的なPOP楽曲が映えるのだなと感じて。

そんなスパニッシュ・ポップな楽曲には「HENTAI」だったり「CHICKEN TERIYAKI」というタイトルの楽曲やラストソングも「SAKURA」だったりそもそも冒頭の「SAOKO」のヴォコーダー処理なんかも少しアニメっぽさを感じたり。「HENTAI」なんて過激なタイトルですが、恐らく艶っぽいことを唄いながらもかなり感傷的な仕上がりの曲で。アニメなどの日本文化にエモさを感じているのかななんて思ったり。

その一方で「BIZCOCHITO」なんてエレクトロニカルなポップが入ったり、タイトル曲「MOTOMAMI」もなんか肉感的なエロさがあるし、「CUUUUuuuuuute」なんてエレクトロ・サンバなイケイケなナンバーも。「COMO UN G」なんてしっとりしたウィスパー・バラードがあったり「Abcdefg」なんて台詞スキットもあったり「LA COMBI VERSACE (feat. Tokischa)」なんて女性とのコラボもあったり、ラテン系のアルバムってともすれば単調に感じがちなのですが、めくるめく起伏が全体のトーンがありつつ繰り広げられて興味が持続し素晴らしい音楽な時空を過ごせました。

で、このタイミングで過去作『Los Ángeles』『El Mal Querer』も聴いて。1stはギタリストとの共作で現代フラメンコ・シンガーとしての素顔のRosaliaが聴けて、そこから『El Mal Querer』に行くと一気にPOPが混じってきつつ電子音楽的な大人しさもあって。そしてそのPOP強度・ハイヴォルテイジな濃さは『MOTOMAMI』でさらに激化していてどんどん開華していて。このなんという過激さの濃度に関してはそれぞれのアルバムで”この感じが好き”というファンが出来そうなので、ぜひ3作聴かれてみて、自分の好きなロザリアを耳にいれるといいかもしれませんね。Albumに入ってない良コラボ曲も多いので、Apple Musicのプレイリストでシングル曲を聴くとまた異なったロザリアに出逢えますよ。

by wavesll | 2022-03-18 20:29 | Sound Gem | Comments(0)
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