Händel - Opera Silla, HWV10 | Fabio Biondi Europa Galante
ヘンデル作の上演されたかも不明な幻のオペラ「Silla」をFabio Bionde Europa Galanteが蘇らせ、その日本公演として彌勒忠史が率いる日本のクリエーションチームが歌舞伎的な演出で古代ローマの独裁者を描いたオペラをPLAYしたのがプレミアムシアターで演っていて。
歌手たちはみな外国人なのですが、最初”あれ?この人たち日本人じゃないの?”と想ったほど白塗りメイクというのは白人と黄色人種の違いを無くすというか、キャストの女の人も日本人とのハーフ的にもみえたりして。せっかく上演機会の少ない幻のオペラを外国人キャストでやるならば古代ローマ的な演出プランで観たかった気もしますが、意外と日本人的に演者たちがみえる不思議な親しさのある公演となっていました。案外歌舞伎メイクは日本人キャストでオペラをやるときの一つの方策となるかも。
独裁者シッラをはじめカウンターテナーというか高音の歌手が多くて、逆に神の役だけ野太い低音だったので、そこで神と人間が明確に分かれるというのが面白かったです。人間たちはみなハイトーンなので、音楽的に聴くと結構軽やかというか、ドロドロというより光のカーテンをみるような気持で楽しめました。
cf