
先ほど起きたトルコ・シリアの大地震。幾万人もの方が犠牲になった震災に”ここ数年自然災害の悲劇が多すぎる…”と心が痛く苦しくなります。
このトルコ南部にはクルド人の人々が多く住んでいて、それはシリア反体制勢力の部分でもそう、この地域は「クルディスタン」と呼ばれていて。
阪神淡路大震災では「満月の夕」という魂の歌が被災者を勇気づけましたが、彼の地ではどんな音楽が響いていたのだろうか…ということを想っていた時にORIENTAL MUSIC SHOWでNishtiman Projectのことを知って。イラン、イラク、トルコなど西アジアに広く住みながらも国を持つことが出来ていない民、クルド人のミュージシャンが結集し「クルドの音楽」を響かせようという試みで。
で、Nishtiman ProjectでApple Musicで検索すると彼らは3枚のアルバムを出していて。ちょろちょろっとそれぞれの出だしを聴くと1stと3rdはアラビアなヴォーカルがちょっと癖が強くて、上の画像の右上にある2ndの『Improvisations』を聴いて。
音像としてはリズム感や節回しにウズベキスタンのブハラで聴いた伝統音楽にも少し近さのある、けれども少しアシッド・ロック的ともいえる弦の弾き鳴らしから始まって、そこから中東の国境なき民の音の波濤が展開されて。
そこで耳が中東に慣れたところで最新作のクルドの民謡をリファインした『Nowruz - Spring in Kurdistan』を聴くとヴォーカルが入っても耳に馴染んでさらにはPOPさすら感じて。そこから1st『KOBANE』へ進めるとまさにシリア北部の街コバネの風が吹きすさぶ情景が浮かんできて。こんな音が波動としてこの地にはあったのか、と。
さらに、Nishtiman Projectの前にNishtiman名義でリリースされた〈空想のクルド伝統音楽〉『Kurdistan』も聴くと、このプロジェクトがクルド人のアイデンティティへの価値づけという意味でも非常に意味ある流れになってきているのだなと感じることが出来ました。
どうかこの世界にサラームが訪れることを、切に願います。