
アン・デア・ウィーン劇場で上演されたヤナーチェク『利口な女狐の物語』を観ました。
元々は新聞掲載の絵物語だったのをヤナーチェクがオペラ化したもので、森の生き物が生き生きと描かれた原作と同じく、舞台でも様々な動物の被り物などが登場して楽しい雰囲気。
そんな中でも異彩を放つのが主人公の女狐ビストロウシュカ。おてんばでいたずらものだったこの小娘が恋を知り愛を知り妻となり母親となりそして…という物語で、顔が出ているキツネスーツはコケティッシュな魅力もあって。物語を推進していきます。
今回の演出でモラヴィアの森を機械の工房に見立てているのですが、それは効果的だったかどうかはちょっとイマイチで。で、ヤナーチェクがこだわりを持って付け足した第三部の森の輪廻転生の下りはまぁ少しは面白味はあったかな。私はまだこの劇の入り口というか、新聞漫画のファンくらいの感じかもしれませんね。チェコを含めた中欧・東欧はじわじわ気になる地域になっているので、その精神性含めてこれからもDigり味わっていきたいです。