
『鞍馬天狗 龍驤琥搏の巻』をみました。
『鞍馬天狗』は、大佛次郎の幕末を舞台にした時代小説シリーズを元にした映画シリーズ。モロ鞍馬天狗の系譜と想われる『快傑黒頭巾』シリーズも1950年代と古かったけれどこちらはさらに古く1938年の作品。アマプラ日本映画の中でも古い方なのでは?月光仮面も1958年、黄金バットも1966年なので、昭和ヒーローの系譜の中でもこれは最古級かもしれませんね。
嵐寛寿郎演ずる黒頭巾姿による拳銃と剣術使いは一種昭和における江戸忍者的なヒーローの一つの「型」だったのかな?「正体を隠す」というのは普段の姿もあるということで、少年少女が自己投影する上でスーパーヒーローの条件でもあったかもしれませんね。
この物語も主役ともいえる本筋の話は別れ別れになった母子と子ども同士の友情の物語で。古くはこういうところから、今のガッチャードなどのニチアサへの子どものヒーロードラマの系譜があったのだなぁと感慨深いものがありました。