季節が秋に成って、古楽を聴くのに好い時期になったなと以前に購入していた武久源蔵『イギリス組曲/J.S.バッハ』を封を開け聴きました。
この作品はトランスワールドミュージックウェイズで知ったのですが、バッハが認めたこの『イギリス組曲』をDisc1である第1~3番をチェンバロ:ルッカース・モデル、Disc2である第4~6番をフォルテピアノ:ジルバーマン・モデルで演奏したというもの。
フォルテピアノもいわゆる現代のピアノよりも根菜的というかちょっと素朴な味のある音でいいのですが特にこのチェンバロで弾かれたDisc1が、まるで琥珀の中に融ける光のような典雅な音でこの響き、このテクスチュアがEARGASMを齎して。Youtubeにも動画はありましたが、やっぱりこの響きを味わってほしいので、CDでオーディオで聴いてもらいたいなぁ。
番組出演時に武久さん自身がおっしゃっていたのですが、今は古楽器は未来の音楽、つまり現代音楽に於いて「新しい響き」を齎す存在であるというお話は大いに得心の行くもので、私などはクラシックはペーペーもペーぺーな初心者ですが、このサウンド自体に先ず惚れこませる魅力が溢れているなぁと想いました。
いま、古楽器はそういった意味で、クラシックに留まらないイノベーティヴな影響をこれからの音楽に与えていきそうな予感がありますね。