Mozart - Cosi fan tutte - Janowitz, Ludwig, Alva, Prey (Böhm)モーツァルトのオペラ『コシ・ファン・トゥッテ』のザルツブルク音楽祭2020での公演をみました。
ある姉妹と、その恋人2人がいて、その恋人の男二人に老哲学者が「女はかならず心変わりするものだ」と彼女たちの貞節を験す賭けを持ち掛けて。男たち二人は戦争に駆り出されたことにして、変装してそれぞれ親友の彼女をたぶらかそうとします。
最初は強硬に拒否していた姉妹たちも、徐々に誘惑に心が我慢しきれなくなって、堕とされる。最後まで拒否していた姉も「もう頑張れない」と墜ちる。”これがNTRか、ってかモーツァルトもNTRを描いていたのか”と背徳の悦びと、その後のトラジックな展開にみているこちらも持ってかれて。
老哲学者がいう「コジ・ファン・トゥッテ(女はみんなこういうものである)」というのは分かりませんが、浮気・不倫というのは悪魔の蜜のような甘美な歓びがあるのでしょうね。それにしても人間が描く物語って、本当に古今同様なものが通底する処があるんだなぁと。
音楽的にはこの姉妹の歌声、特に前半部の、平和で健全な幸せに満ちていた頃のパートが好きでした。まぁ、現実ではNTRには起きて欲しくはないですなw