Le Goût du saké (秋刀魚の味, Sanma no aji) - 1962 - vostfr (recommandé par la chaîne)
小津安二郎監督の作品は淡々とした中に不思議な可笑しみがあって、それでいて次第に心の襞が開いてくるような感覚がありますね。
この映画も幼馴染3人のオッサンの会話なんかは結構ブラックなネタも入れつつ娘を嫁にやる父親の心に去来する想いをじんわりと描いて。
そしてその娘役の岩下志麻がまたちょっと勝気なところも出ていて、そしてあの美しいシーンは絶佳でしたね。岩下さんが最後の授業という番組で語っていた小津さんの「人は悲しい時に悲しい顔をするものじゃないんだよ」という演技のシーンが本当に玄妙な味わいがあって。
あの元高校教師もそうですが、人生がままならぬということも描き出しながら、兄夫婦のようにちょうどいい塩梅を描くのも、日常の映画って感じでいい。兄嫁の岡田芙莉子がまた美人で好かった。
年の瀬にゆったりとした時間を過ごせました。
