Toumani Diabaté with Ballaké Sissoko (kora): "NEW ANCIENT STRINGS" (1999)
西アフリカの伝統楽器であるコラはギターやハープの元型とも言われ、天上界のようなその美しい響きには心が蕩け解けます。
そんなマリのコラ奏者で、この世代のNo.1とNo.2といわれるToumani DiabatéとBallaké Sissokoの共作である『NEW ANCIENT STRINGS』からの楽曲がバラカンビートで流れて。
このアルバムには更に先達がいて。マリにはグリオという音楽職業家一族の制度がありますが、彼らの父であるSidiki DiabatéとDjelimadi Sissokoが1970年に発表した『Ancient Strings』。これをインスピレーションを受け、90年代に新たな音楽として鳴らそうという目論見。2024年から聴くと、『NEW ANCIENT STRINGS』もザ・コラというか、クラシックとして聴こえますね。
このClassicでありながらNew、Freshな澄明な音に耳を傾けると、まるで重力が消えていくような、天界へ連れて行ってくれる、素敵な盤でした。