
新橋駅前の古本市で入手した『アラブ飲酒詩選』。最初は”イスラム教以前の自由なペルシャの空気なのかな?”と想ったらバッリバリにイスラム教が支配する時代でw(これは『ルバイヤート』でもそうでしたね)
まぁ詩人アブー・ヌワースが活躍したアッバース朝イスラム帝国の最盛期は相当に文化が爛熟していたらしく、結構酒も飲まれていたみたいで。それでも公然と酒を飲むヌワースは投獄されたり、都落ちもしたとのこと。彼に言わせれば背教的だからこそ飲酒は愉しいのだとw藁w
ヌワース、本書の一発目から朝酒を謡ってwマジでアル中の極みじゃw
面白いのはこのアブー・ヌワース、酒だけでなく淫猥な方面も美少年への男色と、さらに女性への性行為もやる両刀でw放蕩の限りじゃないかとw
ただ、本書の半分くらいを占める飲酒詩のあとに収録されているのは故郷であるバスラで片思いしたジャナーンという女性への熱烈且つ清純さも感じるような恋愛詩で。ただこのジャナーンからは畜生のごとく毛嫌いされていたらしく、バグダードへ出てからの男色趣味はその反動でもあったのかもしれないと解説にはありました。また晩年は放蕩の罪への許しをアッラーに乞う詩も描いていて。
このアブー・ヌワースの歯に衣着せぬというか、自分の欲望・思いにどこまでも馬鹿正直に忠実に綴る筆致が読んでいてスカッとするところがあってw何しろ酒を愛するあまり擬人化・神聖視までしてるしw
アブー・ヌワースは当代随一な位の知識人だったらしいですが、教養ある人が必ずしもポライトとは限りませんからねw寧ろその脳を快楽や放言にやりたい放題にすることもあるw
酒を愛し、性欲放蕩を愛し、あるがままに生きたヌワースの言葉の清々しさに、思わず酒を乾杯したくなりましたw清廉潔白なだけが人生じゃありませんねw