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Ëda Diaz - Suave Bruta フランス系コロンビア人音楽家による中南米電子ポップの新しい歌心

Ëda Diaz - Suave Bruta (bandcamp)
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ËDA DIAZ • NENITA [Official Video]


Ëda Diazの「Nenita」がWorld Music Cruiseのコロンビア回でかかって。今のフロントラインな電子ポップの中でラテンみと融合したトラックがすっごく好くて。

bandcampのキャプションを読むとフランス系コロンビア人ベーシスト兼シンガーである彼女はメデジンとパリの架け橋としてCurrulaoやDembowといったラテンアメリカのアフロ・リズムをAnthony Winzenriethのプロダクションでイマをきらめくエレクトロニクス・ポップに仕上げていて。

母方がフランス人、父方がコロンビア人であるËda Diazは、幼い頃からパリとメデジンを何度も往復する中で、言語、文化、リズムを学び、ブローニュ・ビランクール音楽院で15年以上クラシックピアノの演奏に打ち込むと共にメデジンの実家の中庭でティプルギターの音とアグアルディエンテのグラスが鳴り響く中、祖母は彼女にCarlos Gardelの激しいTango、Boleroのロマンティシズム、Bambucosの陽気さ、そして南米音楽の偉大な伝統からのポピュラーソングのレパートリーすべてを教え、ËdaはTumbaosのリズムで育ったとのこと。

そしてプロデューサーであるAnthony Winzenriethの音楽的ルーツにはVallenato, Bullerengue, Danzón, Ecuadorian Vals, Currulao, Boleroなどがあり、Ëdaの改造コントラバスの生楽器演奏を素養として採音した鳥、ハエ、コウモリ、フクロウ、美容院、ドキュメンタリー・アーカイブの音を入れて。

こう書くと最近は”音楽形式だけに新奇性を持て囃し、アーティスト個人のオリジナリティを聴いてない”なんて声もかまびすしかったりしていますがËdaが最も苦心したのは二つの大陸を結び付けることと、自分個人のアーティスト性を共に打ち出すことで。それはこの楽曲形式だけでなく全編に渡る彼女の歌心からも響いている感触がありました。

その歌心は落ち着いた楽曲の他、「Olvidemos Mañana」のようなレゲトンにも通じる新世代ダンス音でも感じて。「Tiemblas」のような伝統的音を新感覚で打ち出す楽曲もいいし、「Sábana y Banano」などアルバム全編を通して展開される民俗×電子的なマチエールがポルトガルのAna Lua Caiano - Vou Ficar Neste Quadradoにも通じるような、「Al Pelo」ギリシャのΜαρίνα Σάττι - TUCUTUM等イマ全球で流行ってる電子レゲトンな楽曲だし、現在の最前線の音になっているなという感銘を受けました。

cf



by wavesll | 2024-11-29 00:10 | Sound Gem | Comments(0)
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