John Lennon - Imagine The Ultimate Collection (Album on Youtube)
ビートルズのリマスターが一通り出た後で、近年はジョン・レノンやポール・マッカートニーのウルティメイト盤を聴くようになってきて。
押しも押されぬ『Imagine』のウルティメイト盤が素晴らしくて。
元々私の持論としては豪華盤のお愉しみは本編以上にアウトテイクなどの、今の感性でチョイスされたお蔵入りしていた音源の方なのですが、この『Imagine The Ultimate Collection』では本編のリマスター音源が素晴らしくて。
「Crippled Inside (Remastered 2010)」なんかもいいし、想像以上にビートルズのコアな部分をジョンのソロ歌唱にも感じて。
「Power To The People」は通常版と共にアウトテイクの
「Take7」、「Happy Xmas (War Is Over)」は
「Alternate Mix」が収められているのですが、「Happy Xmas (War Is Over)」は冒頭のジョンとヨーコの声掛けのないAlternate Mixの方が好みという人もいるかもですが、「Power To The People」はよりソウルフルで人間の熱を感じるオリジナルVerの好さが光っていました。
「Imagine」もスタジオの会話入りの
「Evolution Documentary」Verも好かったけどやはり本編が好かったかな。
Xmas Seasonに聴く「Happy Xmas」。本当にWar Is Overが祈念されます。今朝ドイツARDでやっていたベツレヘムからの中継、パレスチナにあるベツレヘムは例年ならこの時期観光客で溢れかえるのに、ガザを悼んで街にはXmasムードが皆無で、キリストの生誕地には荒涼とした悲しみが拡がっていました。日本にいる自分なんかは冬のイルミ・イヴェントの一つくらいの感覚がありますが、まことの敬虔なキリスト教徒の方ほどここ数年はクリスマスを祝う気持ちにはなれないのではないかと想います。
そんな中で響く「イマジン」。人間が造った対立が霧散した世界を夢見て。そして「パワー・トゥ・ザ・ピープル」と市民をエンパワーするジョンの歌声。世界平和を望む「ハッピークリスマス(ワー・イズ・オーヴァー)」。このウルティメイト・ボックスは今こそ聴かれるべき盤たちであるなぁと感ずる2024年の年の瀬でした。