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NIRVANA Live at the Paramount, 1991 若者のソリッドな霊魂

NIRVANA • Live at the Paramount, 1991 • Completo HD
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洋楽倶楽部イッキ見で、ニルヴァーナのライヴをみました。

実家、お節を喰って寝て起きてほどなくしてO.A.が始まって。親が無遠慮に立てる物音にイライラしながら聴くニルヴァーナ。このイラつきこそニルヴァーナを聴く上で重要なものかもとw“俺の好きな藝術に何の敬意も理解も払われない”というフラストレーションwそして家事をしてないモラトリアムな我が身wこれこそティーンスピリットw

ニルヴァーナって今聞くとシンプルにかっこいいというか、着ざらしの服装で今からすれば複雑でもそこまで重くもない、聞きようによっては楽天さすら奥にあるメロディーなんだけど、それこそThe Youthの精神のありのままの姿だし、ぶっきらぼうと愛への希求が、装飾無しに心を打って、突き刺さる。

90sって自分は小学生・中学生で子どもながらに感じていたのはカルチャーとしてクールさを究極的に追い求めていた時代だった感があって。伊集院に「中二病」と揶揄される前の、純粋というか病的なまでにクールさを競い合った荒涼たる時代というか

その一つの象徴が自己破壊的にも映るようなNIRVANAの在りようであったし、物凄い翳を記憶していたのですが、イマ聴くと若者らしいシンプルな強さもある音だったなと。絶望をてらいなく歌えるというか、SNS時代の自意識のもつれの前の、ソリッドな魂のありようがあったなぁと。

私はフェスとか、そういう文化の能動的な行程はゼロ年代に入ってからで、ゼロ年代は非モテでクールさとは真逆の銀杏BOYZとかに嵌りましたが、音楽の思春期の原体験はBLANKEY JET CITYやTHEE MICHELLE GUN ELEPHANTな怖さのあるロックで。RIJFがロッキンになり邦ロックから不良性が消えて真面目君の管理バリバリフェスになって離れたところがあったのは90sの美意識だったかも。エグザイルを馬鹿にしたり

そういうのが変化したのは10sにSoi48のイサーン民謡やタイポップ、また俚謡山脈から日本民謡に嵌って。伝統芸能系の渋さ・苦さや、東南アジアとかのイナたさ・ダサいけど魅力に満ちた音に開眼したことで美意識的に「アリ」と想う領域が感性として拡大して、その流れからイマに至って。今はHR/HMの好さも体感して。日本歌謡も。

それでもこの90s Teen Spiritは自分の根幹にあるなぁなんて思いながら放送をみていたのでした。あれから四半世紀経ったけど、破綻していることが居心地がいい人間なのかもしれませんね。

by wavesll | 2025-01-03 12:00 | Sound Gem | Comments(0)
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