







モネ展へ行ってきました。
金曜の夜間延長時に行ったのですが、物凄い人出!正直”モネやりすぎだろ”と想っていたところはありましたが需要があるんだなぁ!
展覧会場に入ると西美の松方コレクションの《舟遊び》などがお出迎え。そもそも「印象派」という名称自体が
《印象、日の出》から来てますが、《陽を浴びるポプラ並木》なんかは後期印象派な感覚も。
《ポール=ヴィレのセーヌ河、ばら色の効果》《ポール=ヴィレのセーヌ河、夕暮れの効果》なんかは優しいピンクオレンジで。セーヌ河だと《ヴェトゥイユ》も。ヴェドゥータな味わいの《テムズ河のチャーリング・クロス橋》なんて作品もありました。
そしてマルモッタン・モネ美術館所蔵の最初期の「睡蓮」である《睡蓮、夕暮れの効果》はまるでお釈迦様の池の様で。またミルクと石を思わせる《睡蓮(習作)》や赤黄の《睡蓮》も。
モネは睡蓮以外の植物も描いていて、《黄色いアイリス》なんかは天を望む構図で、ちょっと現代的なアニメ・イラストさも感じて。オレンジのラフさが印象的な《キスゲ》も。
そして本展のクライマックスの一つが二枚の《藤》。このモネ展は幾度かテレビ番組でも取り上げられましたが、生で見るとオレンジとホワイトが印象的で非常に明るい情景の画で。ラフな《睡蓮》もいい感じ。
さらに私的には最も心を打ったのはオテル・ビロンの計画のために描かれた《睡蓮とアガパンサス》《睡蓮》《睡蓮》の三連作。この「融けた金」ともいわれる青紫と黄緑の色、そして融けるような花たちが、
TeebsというかHIPHOPを経過したエレクトロニカを感じて。
そして下に下ったフロアが、上に写真を載せた「オランジュリーのような空間」で。ただ人が多すぎて”
DICのロスコ・ルームは何物にも代えがたいArt空間だったなぁ”と想ったりも。それでも雲が映りこんだ《睡蓮》などは好かったです。
そして再び階段を上って、モネが白内障などで目を悪くしてからの作品群へ。ここがまた凄いんだ此れが。
《日本の橋》なんかは絵の具が塗りたくられて粒だって、まるで「聖剣伝説2」のヴィジュアルをさらに高度化したみたいな味わいがあって。
晩年のモネの作品たちは、以前のジヴェルニーの水の庭を描いても青く澄んだ絵というより紅葉や落日を思わせる赤に染まって。《日本の橋》や《枝垂れ柳》、《ばらの小道》などの諸作はまるで
ゲルハルト・リヒターを先取りしたかのような感覚があって。モネによる最後のイーゼル画の連作《ばらの庭から見た家》も。
そして展覧会ラストを飾るのはオランジュリーに飾られている大装飾画の習作であった《枝垂れ柳と睡蓮の庭》と《睡蓮》。
あらためて思うのはクロード・モネの画はポップの魅力にあふれていること。「ポップアート」というと定義がズレますが圧倒的な大衆性がある。
ビュールレ・コレクション展でジャクソン・ポロックに通じる「オール・オーヴァー」技法の先駆な感覚が提示されましたし
モネ それからの百年展では1926年に没したモネの遺伝子がその後の現代アートにどう波及していったかも展示されていましたが、今回のモネ展をみて、モネの現代性というか、イマの最前線の画家、例えば
ピーター・ドイグなんかの試みにも通じる「具象と抽象の混淆」の走りが表現されているのもあるのだなと想いました。
さて、西美の愉しみといえばコレクション展。今回も、新蔵品の躰に体毛が多量に生えてきてしまう子の肖像画やモネ展に置けなかったモネの画、またハマスホイなど、普通の展覧会ならメインヴィジュアルクラスの画も普通に展示してあって。曰くつきのフェルメールや搾乳動画的な画もあるし、ラファエル前派やブルゴーニュやナビ派のコーナーも。西美のコレクション展は美術を知れば知るほど驚きをくれますね。
ラヴィニア・フォンターナ《アントニエッタ・ゴンザレスの肖像》

ジョバンニ・セガンティーニ《風笛を吹くブリアンツァの男たち》


フランシスコ・デ・スルバラン《聖ドミニクス》

フィリップ・ド・シャンペーニュ《マグダラのマリア》

エル・グレコ《十字架のキリスト》

ヤーコブ・ヨルダーンス《聖家族》

ヨハネス・フェルメールに帰属《聖プラクセディス》

ヤン・ステーン《村の結婚》


クロード・ロラン《踊るサテュロスとニンフのいる風景》


ジョヴァンニ・ドメニコ・ティエポロ《聖母子と三聖人》

ピエトロ・ロンギ《不謹慎な殿方》

ルイ=レオポルド・ボワイー《トロンプ・ルイユ:クリストフ=フィリップ・オベルカンフの肖像》

ダンテ・ガブリエル・ロセッティ《愛の杯》

ジョン・エヴァレット・ミレイ《狼の巣穴》

ウィリアム・アドルフ・ブーグロー《小川のほとり》

ジャン=ジャック・エンネル《ノエツラン夫人の肖像》

ジャック=エミール・ブランシュ《若い娘》


ジャン=バティスト・カミーユ・コロー《ナポリの浜の思い出》


ギュスターヴ・クールベ《狩猟者のいる風景》

ギュスターヴ・クールベ《罠にかかった狐》

フランク・ブラングウィン《松方幸次郎の肖像》

ジャン=バティスト・カルポー《ナポリの漁師の少年》

エドガー・ドガ《舞台袖の3人の踊り子》

ベルト・モリゾ《黒いドレスの女性(観劇の前)》

クロード・モネ《並木道(サン=シメオン農場の道)》

カミーユ・ピサロ《立ち話》


クロード・モネ《雪のアルジャントゥイユ》

クロード・モネ《しゃくやくの花園》

エドゥアール・マネ《ブラン氏の肖像》

ポール・セザンヌ《散歩》
ピエール=オーギュスト・ルノワール《アルジェリア風のパリの女たち(ハーレム)》

クリストファー・リチャード・ウィン・ネヴィンソン《波》

ジョージ・クローゼン《子供二人》

ギュスターヴ・モロー《ピエタ》

アンリ・ファンタン=ラトゥール《聖アントニウスの誘惑》

ピエール=オーギュスト・ルノワール《木かげ》

ポール・ゴーガン《サン=トゥアン教会、ルーアン》

クロード・モネ《波立つプールヴィルの海》

アクセリ・ガッレン=カッレラ《ケイテレ湖》

マックス・エルンスト《石化した森》

ピエール・ピュヴィス・ド・シャヴァンヌ《貧しき漁夫》

ヴィルヘルム・ハンマースホイ《ピアノを弾く妻イーダのいる室内》

シャルル・コッテ《行列》

ポール・セリュジエ《森の中の4人のブルターニュの少女》

ポール・ゴーガン《海辺に立つブルターニュの少女たち》

ポール・ランソン《ジギタリス》

ピエール・ボナール《坐る娘と兎》

エドゥアール・ヴュイヤール《縫いものをするヴュイヤール夫人》

モーリス・ドニ《行列》


エドゥアール・マネ《花の中の子供(ジャック・オシュデ)》

カミーユ・ピサロ《収穫》

モーリス・ドニ《踊る女たち》

ピエール・ボナール《働く人々》

ホアキン・ソローリャ《水飲み壺》

アンリ・ルバスク《窓》

キース・ヴァン・ドンゲン《カジノのホール》

アルベール・グレーズ《収穫物の脱穀》


ジャン・デュビュッフェ《美しい尾の牝牛》

ジョルジュ・ブラック《静物》

パブロ・ピカソ《小さな丸帽子を被って座る女性》

ジョルジュ・ブラック《パイプのある静物》

ジョアン・ミロ《絵画》

パブロ・ピカソ《男と女》

ジャクソン・ポロック《ナンバー8, 1951 黒い流れ》

サム・フランシス《ホワイト・ペインティング》

ジョルジュ・ルオー《道化師》

撮影NGのシニャックや最後のコルビュジエも好かったなぁ。モネもそうですが、生で見るのと画面越しに観るのは体験として圧倒的に違いますから、是非肉眼でご覧になられるのを御薦めいたします◎