Ote Maloya (bandcamp)La Rosée Si Feulles Songes
インド洋、マダガスカル島の東に浮かぶフランス領レユニオン島の音楽、「マロヤ」。
このマロヤについての力作記事をyoroszさんが執筆されていて。
マダガスカルやアフリカ大陸から連行された奴隷が労働の後に(祖先への敬意や統治者への嘲りを込めて)秘密裏に受け継いだこの祝祭音楽はクレオール語で歌われるコール&レスポンスと、カヤンバ(kayamb)と呼ばれる箱型の揺らして発音するシェイカー的な楽器、ルーレ(roulèr)と呼ばれる跨って演奏される樽太鼓、ピケール(pikér)と呼ばれる竹の打楽器、ボブレ(bobre)と呼ばれる楽弓などが主な要素となる。
yoroszさんの記事の本旨はこのマロヤが電子化しクラブミュージックとなったエレクトロニック・マロヤをコンピレーション
『Digital Kabar』を起点に論じられているのですが、その前段として挙げられたいわゆるエレクトリックなマロヤのコンピ『Ote Maloya』に心がぐっと鷲掴みされて。
インド洋に浮かぶレユニオン、モーリシャス、セーシェル、といった旧フランス領の島国やフランス海外県。その文化圏に共通して聞かれるクレオール・ミュージック「セガ」をルーツに持つというマロヤ、まず『Ote Maloya』冒頭の数曲を聴くだけでも感じるのが「後ろノリ」なぐっとゆるやかなビート!
このゆっくりした遅いビートがなんともかっちょいいというか、色気すら感じるんですよね。早いだけの性急な音よりもよりキレも逆に感じるというか。イマ聴きたいフレッシュさをこのノリから感じて。
このゆるいけれど秘めた熱気を感じる音楽が何とも愛おしくて、最近愛聴していて。お薦めの盤です◎
そしてそこから発展してyoroszさんが展開するエレクトロニック・マロヤの世界も開いていくとかなりいいかも◎いやー、音楽の世界は廣く、素晴らしい◎