人気ブログランキング | 話題のタグを見る

海朋森 『我不要别的历史』『她从广场回来』『成长小说』成都のインディー/シューゲ/オルタナ/ポストパンク揺滾

海朋森 『我不要别的历史』『她从广场回来』『成长小说』成都のインディー/シューゲ/オルタナ/ポストパンク揺滾_c0002171_14521901.jpg
Hiperson/海朋森 (成长小说 - Bildungsroman) - 05 Crashing Into Daylight

中国のロックバンド、Hipersonの「撞進白晝 (Crashing into Daylight)」をエイジアンミュージックニューヴァイブズでDYGLがかけていて”うぉっなんだこのヒリついたロックは!?バリヤバ!向井秀徳好きにかなり刺さるんだが!”となって。

で、ブルスコでコウジさんからHipersonの現地名が海朋森だと教わり、Apple Musicで検索してみるとアルバムが3枚ULされていて!これは聴くしかないだろうと!

このページをみると四川省成都のバンドなんですね。

で2015年の『我不要别的历史』(他の歴史はいらない)を聴くと、結構シューゲイザーっぽいというか「撞進白晝」とはかなり異なる一面をみせていて。そこから2018年の『她从广场回来』(彼女が広場から帰ってきた)を聴くと今度は結構オルタナ・ロックな音になっていて。一周目だとこの『她从广场回来』が一番ガツンとくるかっこよさだったかな。そして2020年にリリースされた「撞進白晝」を含む『成长小说』(成長小説)を聴くとかなりポストパンク的な、一種ポエトリーリーディングが揺滾(ROCK)と交じり合うような感覚になっていて。

2周目にこの3作を聴くと、バンドが自らの独自性をどう発展させていくかという模索の道のりにも聴こえて。中国語でロック、それもこういう殺気を感じさせるリアルなロックをやっているだけでもかなり面白いですが、『成长小说』に至っては異形とも言えるほど独自性の進化を魅せていて。

そしてApple MusicにはEPもあって。2018年のSingle『歴史(單曲版)』なんかはフランス語がSE的に入っていたり洒落ていて、インディーロック文脈もバックボーンにありそう。2019年の『Four Seasons』EPなんかは結構中国歌謡的というかフォーキーな味わいがあって。改めてここから『成长小说』へ行くメタモルフォーゼが凄い。FAZI / 法兹,Hiperson/海朋森『Day and Night / 昼夜』というコラボEPは現代中華ジャズや民俗的な味わいもインディーロックに加味されて面白い。かなり引き出しが多いバンドですね。

成都に私も行ったことがあるのですが、本当に発展した街で、最近は中国は不動産バブルが弾けたようですが、経済成長とリンクして中国でもロックミュージックが発展しているのだなと海朋森を聴いてまざまざと感じましたね。



by wavesll | 2025-03-06 12:00 | Sound Gem | Comments(0)
<< カルメン・マキ & OZ『カル... Marine & Walk Y... >>