Carmen Maki & Oz カルメンマキ & Oz (Album on Youtube)
この「六月の詩」がFlip Side Planetでかかってあまりのカッコよさと情念のクオンティティに驚愕して。カルメン・マキって名前は聴いたことあったけどこんなに凄かったとは!
Apple Musicにはラストツアーを銘打った2019年のライヴ盤しかなかったのですが、YoutubeにこのデビューアルバムがULされていて。
1975年、フォークからロックへ続く情念の沃野の中で、アメリカンな郷土らしさやブルーズな風合いも混じりながら展開されるカルメン・マキ & OZの音楽は「六月の詩」以外の楽曲も素晴らしく、11分にも及ぶ
「Image Song」の朗々とした謡いっぷりもいいし、彼らのデビューシングルでもある
「午前1時のスケッチ」もやっぱりカルメン・マキさんの歌がとてつもなくかっこいい!
1975年というと佐井好子や山崎ハコも想起するというか、こういう情念系の女性シンガーがとてつもないのがゴロゴロしていましたね。
カルメン・マキ女史は1951年5月18日生まれで神奈川県鎌倉市出身。父は米国人、母は日本人。1968年に寺山修司の劇団「天井桟敷」を観、入団。すぐ寺山修司の作詞でデビュー。1970年、ジャニス・ジョプリンの影響でロックの道へ。「カルメン・マキ&タイムマシーン」、「カルメン・マキ&ブルース・クリエイション」などを経て1972年「カルメン・マキ&OZ」を結成。当初のメンバーはギターはRCサクセションとも関わる春日博文、ベースは後のカシオペアである鳴瀬喜博、ドラムスは後の竜童組の樋口晶之。
なるほど、この情念のルーツには寺山修司がいたかぁ!天井桟敷といえばJ.A.シーザーが手掛けた『国境巡礼歌』なんかも和ロックのマスターピースだったなぁ!
その後もアルバムは続き、なんと12分弱である大曲
「私は風」の素晴らしさといったら!寺山修司的な情念とジャニス・ジョプリン的な情念、日米の情念がこのカルメン・マキという身體に憑いてとてつもない本邦のロックアルバムが出来たなぁと。このアルバムの発するオーラには、ぶっ飛ばされました。