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Giovanni Sollima X 鈴木優人X 遠藤真理 X 読売日本交響楽団 Live at 東京オペラシティ 天上と大地を自在に行き交うチェロ

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Lamentatio

稀代のチェリスト、ジョヴァンニ・ソッリマの来日公演に行ってきました。

元々去年の来日の時だったかな?みなとみらいでポスターを見掛けてちょっと気になっていたところをミドリノラジオで取り上げられて、クラシックなだけでなくちょっとアラブも入るような演奏にすっごく心惹かれて。ソッリマさんは自ら作曲もするそうで、その作曲が、いわゆる現代音楽というよりも古き良き時代というかメロディーを聴かせる創造で”これは素晴らしいな”と。

調べてみると初台のオペラシティでの来日公演がチケットがあったので馳せ参じて。

今回のメインのプレイヤーは読売交響楽団。題名のない音楽会でもおなじみの鈴木優人氏が指揮を振り、演奏が始まる。

”これやっぱり音質が最高に好い!”と。普段サブスク聴きの者だとクラシックの生音はやっぱり最高だなぁと

まず読響が演奏したのが一柳慧「オーケストラのための<共存>」。これが素晴らしくて!現代音楽?的ではあるのだけれど、非常に宇宙な感覚があるというか、管弦とパーカッションたちによる一種超ご馳走な電子音楽的にも聴こえて。これは聴きものだったなぁ!

そしていよいよソッリマの登場!彼の作曲であり日本初演である「多様なる大地」から始まって。
イタリアというのは地中海世界で中東とも関りがある地。そんなイタリアの草原や、あるいは街の祝祭的な雰囲気がめくるめく現れて。

そして二曲目はソッリマさんの代表曲である「チェロよ、歌え!」。これがね、弦を撥のように弾けさせる音とか、ミニマルにも通じつつ素敵な演奏で。

ソッリマさんの縦横無尽で天衣無縫な演奏!”ソリストってこんなにも自由闊達に演奏するんだ!スターだ!”という感覚。なんか謎の手作り楽器?を駆使したりも。チェロ魔人!

そして鳴りやまぬ拍手の中でアンコールとしてもう一人のチェロのソリスト、遠藤真理さんと二人のチェロで弾いたのは坂本龍一「ラストエンペラーのテーマ」。これが一番感動したかも。オーケストラとの共演はゴージャスではあるけれど、このチェロのみの演奏に於いてチェロの音がよりくっきりと響いて。心に深く沁みこむ名演に沸き立ちました。

そしてこれは私が勘違いしていたのですが、ソッリマさんはこの3曲で、休憩を挟んでの後半は読響によるベートーヴェン「交響曲第7番」で。”おお!のだめの曲って全体だとこうなんだ”と想いつつちょっと拍子抜けしてw

そしてコンサート後、ロビーでのCDへのソッリマさんのサイン会にも参加して。軽くテンパって「グラッツェ」ぐらいしか言えませんでしたが「プレーゴ」と返してくれました。

そして家に帰り、昨夜から今朝にかけて買ってきた3枚のアルバムを聴いて。
この「Lamentatio」を聴きにソロ公演も行きたいな~!今年は東京で平日開催だからちょっと厳しい。またの機会を是非是非待ちたい!

そしてこの『Folk & Ba-Rock Cello』という盤にはなんとSlayerの「Raining Blood」もチェロで奏でられていて最高!ジミヘンやニルヴァーナもあるし!

そして家でCD聴いてあらためて思うのは家の音響環境だと、深煎り珈琲のような音だけれど、生でホールで聴いたチェロの音はもっと優雅で軽やかで、天上と大地を自在に行き来するような音だったなと。いいものを聴けました。

by wavesll | 2025-03-23 11:19 | Sound Gem | Comments(0)
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