






















天才絵師・絵金の血みどろ絵が夕闇に浮かぶ「土佐赤岡絵金祭り」を巡ろう(進行:橋本麻里)【ニコニコ美術館】:再配信
土佐の絵師・金蔵(きんぞう・1812~76)は高知城下で生まれ、幕末から明治初期にかけて数多くの芝居絵屏風をのこし、地元高知では「絵金(えきん)さん」の愛称で長年親しまれてきました。歌舞伎や浄瑠璃のストーリーを極彩色で絵画化した芝居絵屏風は、同時代の絵画のなかでも一段と異彩を放つという絵金の存在を知ったのはニコ美で。
絵金という存在は実は一人ではなく、絵金派という弟子たちの一派が存在して。それらの画は普段は土佐赤岡へ行かないと観れないのですが、今回半世紀ぶりに高知県外での展示があったということで馳せ参じて。
そうしてみる絵金の画、歌舞伎や浄瑠璃の物語を一枚に纏めた芝居絵屏風は、月岡芳年のように血みどろながら大衆演劇的というか人懐っこさというか五月人形的というか、絵金は明治9年まで生きましたがその後の戦後の児童漫画にも通じるフォームも感じて。
会場でも撮影OKのところ以外もライティングに工夫して魅せてくれて、人肌の通った見世物小屋感というか、好かったなぁ。
芝居絵屏風の他、会場後半の目玉が石川五右衛門の人生が描かれた《釜淵双級巴(絵馬提灯)》という行燈絵で。石川五右衛門の人生ってこんなんだったんだという面白さもありました。
本展、大変楽しめたのですが”やっぱり赤岡の絵金祭りの現地でみてこそ本領が発揮されるだろうなぁ”とも思って。一回行ってみたいですね、土佐赤岡絵金祭り。
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