さて、年の瀬も押し迫り、恒例の年ベス企画を
まぁ年ベスといいつつ私の場合は新譜旧譜ライヴその他もろもろゴッタ煮の音楽総纏め記事です。 去年あたりからジャンルごとに分割していたのですが、今回は地域で纏めてみようかなと さて前口上もそこそこに始めましょう、先ず旅立つのは中南米! マプチェ族というのはチリの先住民族、彼等/彼女等の音楽を是非聞いてみたいと"Mapuche Musica"でYoutube検索してみつけたのがこの盤。歌声とKadhkawilla、Wada, Trhompe, Radekawilla, Kultrhung, Pifillka, Trhutrhuka, Kull-Kull, Wono, Rullkulなどの恐らく民族楽器たちで奏でられるこの音楽は、いわゆる北米のネイティヴアメリカンとも異なる、あえて近しいものを挙げれば少しですが笹久保伸『アヤクーチョの雨』でIrma Osnoさんが歌ったアンデスのケチュア語の歌に近いけどあそこまで金属的な民謡歌唱でもなくて。そこにインディアンフルートのような笛も重要な役割を果たすサウンド、これは聴いたことがなかったなぁ。 今年はコロンビアが凄かった! 1枚目に挙げるLido Primientaさんはカナダを拠点に活動するコロンビア人の黒人系であり先住民系でもあるクィアの音楽家で、前作『Miss Colombia』はグラミー最優秀ラテンロック・オルタナティヴアルバムのノミネート作だったそうで。 その風合いはクラシック音楽と南米音楽が融合昇華されたもので。南米音楽でクラシックといえばEgberto Gismontiなどのブラジルに於ける沃野も浮かびますが、Lido Primientaさんはよりヴォーカリストでもあり、女声西班牙語による遥けくスケールの大きな自然の景観を感じさせる音を唄い鳴らしていて。大自然性やスペインの中世の南米遠征王国を感じさせる音だったり。時代劇性と現代性がMixされ最後は聖性へ。カナダをベースにしながら、時代も空間も超越した音楽が奏でられていて。現代のクラシカルって民俗性と合わさってメロディアスで強度のある楽曲を生み出していますね コロンビア2枚目はほつれるかほつれないかすれすれな巧妙さに痺れるラテン最先端。 各バンドでコンポーザーである彼らが集結して奏でるその音はとろけるようなトロピカルサウンドでありながらフレッシュな驚きに満ちたアヴァン・ラテン。色々な音楽を聴いてきてこんなにも”新しい!しかもバンドサウンドで!”と想うことも稀なくらい、ラテン音楽の最先端を感じて。こういう音を聴くとめちゃくちゃ感銘受けます。全編に渡り素晴らしかった 今年の年ベスでこの盤は外せない。 ReggaetónやLatin Hip Hop, Latin Trapにとどまらずサルサ、プレナなどMúsica Urbana (Urban Music)の過去から現在までを大胆に取り込むことでサイコーなヴァイブズを輝かせていて。近年の酷暑で日本が亜熱帯化してるのも相まり、まさに”こういう音が聴きたい!”という感じでした 今年の中南米音楽シーンの顔といったらカトパコでしょう。アルヘンティーナからきた希代のポップセンスバリバリのユニット!フジロックでも素晴らしいステージでしたね 一方サマソニビーチの夜を彩ったMúsica Latinaはコロンビアのスーパースター! Mighty Crownによるクルーズ・フェスであるFar East Reggae Cruiseの特番で知ったのがこの楽曲。まるで祭囃子のようなイントロの現代レゲエ・ダンスホール。いよいよ日本にもこういうヴァイブズが来ていることを各種フェスティヴァルが先駆的に示したのが2025年かもしれませんね さらにフェスの話題で、近年素晴らしいActを招聘しているキョートフォニーの今年の目玉がFilipe Catto。キャリアが長く、当初は中性的なアイドル歌手として人気を博し、SSWとなってブラジル本国で高い評価を受けて。またノンバイナリーなトランスジェンダーとしての藝術表現でもあって。そんなフィリペがガル・コスタの楽曲たちを後世へ歌い継ぐために制作したのが本作『BELEZAS SAO COISAS ACESAS POR DENTRO』。 ロックのサウンドと共に鳴らされるのは大体同世代の自分には同時代を生きてきた感覚でトロピカリアのロックと今のアラフォーが聴いてきたロックが邂逅し鳴らされるこの盤は非常に體に響くものがありました。 さらに深い中南米ロックへ。今年はガリフナ音楽に嵌って。ガリフナとはアフリカ系の人々と小アンティル諸島のアラワク族との間の混血を祖先に持つ人々で、ベリーズのガリフナ音楽伝統のリズムPuntaにエレキギターやシンセが採り入れられたPunta RockのアーティストPen Cayetanoがまた好かったのでした。 さらにDigっていくと、オランダ領スリナムから仏領ギアナにかけて暮らす逃亡奴隷Maroonを先祖に持つ人々による南米北部のブシネンゲの黒人音楽に掘り当たって。カリブ海~南米の黒人音楽の、一種の呪術性と社会性、もっといえば政治性も加味された彼らの音楽は”こんなビートがあるのか”というオドロキを呉れます。 Awasa (feat. Dyalusu Uman)などヤバい!またビリンバウのような音も聞こえる楽曲があったり、笛がまたいいんですよね。そしてAleké (feat. System Tranga Noto Maripasoula)がとてつもないキラートラックでした。 こんな珍味も素晴らしい◎マヤ系先住民カクチケ族によるヘタウマの極みブラスバンド。このヘタさが言ってみれば現音というかエクスペリメンタルな味わいというか、いやホントこういうのは面白がれるかどうかな気分次第な気もしますがwこれはサイコーだったw やっぱり今年はコロンビア音楽が刺さったなぁ。コロンビアの国民的人気の楽団Cimarrón、「野性の牛」という意味を冠するこのバンドは2000年にアルパ奏者のCarlos Rojas Hernández氏が中心となり結成したグループで、Joropoという音楽を演奏して。カルロス氏は2020年の1月10日心臓の病のため65歳で逝去されましたが、現在もバンドは続いていて。 Cimarrónはホローポの伝統的なスタイルにカホン等に加え更にタップ・パフォーマンスが組み合わさることによりキメとなるリズムがバシバシ決まる形に仕上げることでよりダンサブルな妙味を増して。歌がまたフラメンコのカンタみたいな熱情がありました。 さて、ハイライト・オブ・2025、次の目的地は…
by wavesll
| 2025-12-31 07:37
| Sound Gem
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