レソトに「ファモ」というこんなにも光と影をひっくるめて輝くパワフルな歌があるとは! そういったレソトの”ギャングスター”たちのこの歌は経済的な理由で海外移住を余儀なくされた配偶者を恋しく思う気持ちを歌ったり、レソトに暮らす人々の切実な心をあらわしていて。これを聴いたときは”マジすげぇ!マジで知らなかった音楽だった!”と興奮しました 凄すぎるナチュール・トランス!これは、生で体験しないといかん! ナキベンベのこのエンベールが、まるで龍の背を叩くような、ウガンダにも北欧のヨルムンガンドのような大蛇のカミがいるのかもだが、大地が、天が、うねり躍動する!また謡があるのだけどこのブソガの民謡的な謳いあげがバリバリキマってくるいうか、超越的でした! この音像のスペシャルさは冒頭の「Fumu Na Betu」からして”D'Angelo『Black Messiah』がエレクトロ化してる”と驚愕で楽曲/歌詞に関し「Sapologie」ではフランス語をコンゴのSoukous文化に影響を受けたトラックを電子的に一捻りする形でプレゼンテーションしているし、「Kimbala」では奴隷制時代にアフリカからハイチへ行った祖先のリズムの旅路を奏で、「Yembalayé」ではリンガラ語で謡われ。タイトルトラックの「Future Village」ではケベックの歌手Sébastien Lacombeとコラボレーションし、アフリカンポップとダブステップを融合し、「AfroFuturisme」もこのきらめき!素晴らしかった! アフリカ音楽とエレクトロニクスの融合で言えば南アのAmapianoやタンザニアのSingeliなど近年目を瞠るムーヴメントが起きていますが、アフロフューチャリスティックな音像としてマッシヴな音塊の電子歌謡という意味ではこれは電子音楽とコンゴのバンド音楽を結んだとてつもないものが出現したのでは…?! クドゥーロは1980年代に生まれた音楽で、ルーツとしてはソカやカリプソがありそれらを電化したもの。これもそうですが、アフリカの電子音楽の魅惑は凄いものがあります エレクトロ・シャービー(マフラガナート=アラビア語で祝祭を意味)が00年代初頭に登場し、古典的なシャービーの要素にレゲトン、ヒップホップ、テクノ、グライムから得たアイデアを融合させていてカイロのミュージシャンElkotshは”これこそ自分の道だ”と想ったそう。エジプト音楽的なルーツを感じさせる「Mwlid Elgorn」からこの盤は始まりますが次の「150 Leila」から位相がまるでチップチューンに成ったかのようなミュータントさを魅せて。これ好かったなぁ◎ アフリカの器楽も勿論いい。セネガルを代表するミュージシャン、Cheikh Lô(シャイク・ロー)の10年ぶりのアルバムが2025年にリリースされて。”えもいわれぬ”感覚というか、アフリカの音楽をラテンというかカリブな雰囲気も融合して演じられるこの音は、揺らぎが心地よく聴いていてじんわりと温かくなってきて、沁みました。 カーボ・ヴェルデはアフリカ大陸西部のセネガルから400km近く離れた大西洋に浮かぶ島国ブラジルもカーボ・ヴェルデもポルトガルに支配されていたところからか通じ合うヴァイブスがあるそうで。 カーボ・ヴェルデの歌姫NANCY VIEIRAとリオデジャネイロ出身のSSWであるFRED MARTINSがコラボしたアルバム『ESPERANÇA』の「Saiko dayo」。なんでもカーボ・ヴェルデの港に来た日本の船乗りたちの言葉「最高だよ」を当地の人たちが気に入って生まれ歌い継がれる名曲。今回の年ベスは日本が裏回ししてるなぁ マダガスカルやアフリカ大陸から連行された奴隷が労働の後に(祖先への敬意や統治者への嘲りを込めて)秘密裏に受け継いだこの祝祭音楽はクレオール語で歌われるコール&レスポンスと、カヤンバ(kayamb)と呼ばれる箱型の揺らして発音するシェイカー的な楽器、ルーレ(roulèr)と呼ばれる跨って演奏される樽太鼓、ピケール(pikér)と呼ばれる竹の打楽器、ボブレ(bobre)と呼ばれる楽弓などが主な要素となる。 エレクトリックなマロヤのコンピ『Ote Maloya』に心がぐっと鷲掴みされて。インド洋に浮かぶレユニオン、モーリシャス、セーシェル、といった旧フランス領の島国やフランス海外県。その文化圏に共通して聞かれるクレオール・ミュージック「セガ」をルーツに持つというマロヤ、まず冒頭の数曲を聴くだけでも感じるのが「後ろノリ」なぐっとゆるやかなビート!このゆっくりした遅いビートがなんともかっちょいいというか、色気すら感じるんですよね。早いだけの性急な音よりもよりキレも逆に感じるというか。イマ聴きたいフレッシュさをこのノリから感じて。 このゆるいけれど秘めた熱気を感じる音楽が何とも愛おしいものがありました。 さて、グローバル・ミュージック・ツアーも世界中をめぐりました。 〆としてエクセトラとしてのコンピや残った地域の音を載せましょう。 今年は本当にグローバルミュージックのコンピレーションで素晴らしい企画が多かったですね。ワールドミュージックからグローバルミュージックへ呼称が変わってきたのも含めて、新時代を打ち立てようとする気概を感じました。 オセアニアから届いたこれも好かった。オーストラリア人修道女 Sister Irene O’Connorによる1973の伝説的アルバム。彼女が創った音楽はなんとも清らかな声で謡われながら、まるで麻薬の見せる夢のようなサイケデリアがあって。これはエレクトリック・オルガンとドラムマシンが効果を発揮しているところが大きいかも知れません。なんと録音とミキシングは同僚のSister Marimil Lobregatがやったそうで。手作りのサイケデリア、好かったです。 地球をひとめぐりして、還りましょう
by wavesll
| 2025-12-31 11:03
| Sound Gem
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