2025年に聴いた音楽の旅、最後のパートは近年徐々に聴いてきているクラシックと現代音楽。行ってみましょう
Giovanni Sollima X 鈴木優人X 遠藤真理 X 読売日本交響楽団 Live at 東京オペラシティ 天上と大地を自在に行き交うチェロ
稀代のチェリスト、ジョヴァンニ・ソッリマの来日公演。
番組終了したのが惜しいミドリノラジオ/トランス・ワールド・ミュージック・ウェイズで取り上げられて
ソッリマさんは自ら作曲もするそうで、その作曲が、いわゆる現代音楽というよりも古き良き時代というかメロディーを聴かせる創造で”これは素晴らしいな”と。
ソッリマの登場!彼の作曲であり日本初演である「多様なる大地」から始まって。イタリアというのは地中海世界で中東とも関りがある地。そんなイタリアの草原や、あるいは街の祝祭的な雰囲気がめくるめく現れて。そして二曲目はソッリマさんの代表曲である「チェロよ、歌え!」。これがね、弦を撥のように弾けさせる音とか、ミニマルにも通じつつ素敵な演奏で。ソッリマさんの縦横無尽で天衣無縫な演奏!”ソリストってこんなにも自由闊達に演奏するんだ!スターだ!”という感覚。なんか謎の手作り楽器?を駆使したりも。チェロ魔人!
そして鳴りやまぬ拍手の中でアンコールとしてもう一人のチェロのソリスト、遠藤真理さんと二人のチェロで弾いたのは坂本龍一「ラストエンペラーのテーマ」。これが一番感動したかも。オーケストラとの共演はゴージャスではあるけれど、このチェロのみの演奏に於いてチェロの音がよりくっきりと響いて。心に深く沁みこむ名演に沸き立ちました。
今年は現代音楽もかなり好きになって。NHKFM「現代の音楽」なども聴いて。そんな中からみつけたものをつらつらと
イェルク・ヴィトマン:『ミューズの涙』、『3つの影の踊り』より/現代音楽の鬼才 クラリネット:イェルク・ヴィトマン
Mauricio Kagel 作曲「ATEM」(1970) 咆哮が内包された演劇的現代音楽
美少女革命:下弦の月 久保田晶子(薩摩琵琶) 作曲: 向井響 戦闘美少女を琵琶法師的に演ずる謡
山本昌史・無伴奏コントラバスの小宇宙@NHKFM「現代の音楽」元々はNATSUMENのベーシストによる現代音楽ライヴ音源
篠原眞「Mémoires」from『Portrait of Makoto Shinohara, Vol. 2』シュトックハウゼンとも仕事した邦現代音楽家の20世紀電子音楽/ミュジークコンクレート
現音って今いちばん前途の空間が広がっている鉱脈な感があるなぁ
またNHKBS4Kなどでのプレミアムシアターでオペラ等をみれて。オペラ、面白いんですよね。今年はワーグナーを観たなぁ、特に著名なメロディを聴くと”あぁこれが本来の姿なのか”という世界を解するような嬉しさがありました。
ワーグナー - 楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」バイロイト音楽祭2025
ワーグナー『トリスタンとイゾルデ』バイロイト音楽祭2024 道ならざる愛の果て
またNHKBSでマーラー等の交響曲を一気に流したりする番組編成が今年はあって。そこで至上のクラシックというか、素晴らしい音楽体験を貰えました
バーンスタイン&ウィーンフィル - 千人の交響曲 / マーラー 超越なる存在にヒトが神輝していく物語
Mahler "Symphony No 7"(夜の歌) Leonard Bernstein指揮Wiener Philharmoniker 夜から神々しい朝への音響叙事詩
バッハ《マタイ受難曲》全曲 リヒター指揮(1958) キリストの最期から復活を待つ刻
他にもクラシックでいいアルバムありましたねー
辻井伸行 - 8つの演奏会用エチュード 作品40/ Nocolai Kapustin クラシックとジャズを越境する躍動のピアノソロ
辻井君のカプースチンが素晴らしくて。
カプースチンの音は越境的というか、クラシックとジャズを超越した音楽というか。ある意味でプログレッシヴ・ポップとも言える音に感じて。この一種破天荒ともいえるクラシックの音、最近ここら辺がスウィートスポットにもなってきている感じがありますね。クラシックの沃野、面白い。
高橋悠治 - エリック・サティ ピアノ作品集 & Erik Satie - Gymnopédies #1【Fender Rhodes】 没後百年に聴
令和7年最後に挙げるのは没後100年であるサティを高橋悠治さんが弾いた作品。2025年、ここら辺から本当の20sの気風が出てくるなんて言説もありますが、100年後の音楽はどうなっているのだろう?AIのシンギュラリティとか、とてつもない変革期に、音楽だけでなく人類文明自体がこれから直面していく中を我々は生きていくのでしょう。そんな中でも音楽を携えて、歩いていきたいです。