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『ディア・ハンター』幼馴染たちの人間性や生活が戦争で破壊される様を描いた映画

The Deer Hunter - Trailer - (1978) - HQ
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『The Deer Hunter』を観ました。

ディアハンターというと私は先にSUMMER SONIC2016のHOSTESS CLUB ALL-NIGHTERでみたDeerhunterが先にあって。元が映画からの名づけだというのは聴いていたのですが、この度10年の時を超えてタイトル回収できました。

米国の田舎町、鉄鋼所で働く地元の男友達たちがヴェトナム戦争へ徴兵される前夜に結婚式を開く。
正直このシークエンスはちょっと退屈というか、この男友達たちはガラが悪いし、米国の田舎町もなんかシュっとしてない小汚さもあるし、全体的になんかくすんでいるというか地味で。

あ、この記事ではネタバレ全開で書くので、ネタバレが厭な方はここでお引き取りをお願いいたします。


場面が変わってヴェトナム、そこで地獄が展開されて。ベトコンに捕らえられた彼らは死と狂気のロシアンルーレットを強制されて。そこからからがら脱出するも、このトラウマ、PTSDかもしれませんが、人間性そのものが破壊されてしまったようで。米国になんとか帰ってきた鹿狩りが趣味のロバートデニーロ演じる男などそれぞれの現実、それはそれぞれの恋人たちとの、米国で続いていた生活との現実もあって

物語は狂気に囚われてしまった仲間と、鹿を撃てなくなったディアハンターの物語になっていくのですが、私は心が弱い人間だからか、正気を保てた主人公のサイドから観るというよりも、心を壊してしまった仲間の側から観るというか、”彼はどうすれば助かったのだろう”と想って

別の仲間は下半身を壊し、障碍者としての弱者としての己を受け入れて人生を過ごすのですが、逆にツッパって、己の武運で生きてきた、狂気の渦中に身を置いてきたものにとっては主人公を「救世主だ」と「己が弱者の立場である、己の生き方が間違っていた」と認められないのでは?手負いの虎ほど攻撃性が高まるというか、本当に救いが必要なものほど救われやすい振る舞いをするものです

それでも、『スペースバトルシップヤマト』では部下が死んだ後のキムタクと黒木メイサのセックスシーンは”なんだこの連中は”と憤った私ですが、この映画で悲劇を経て”慰めあうセックス”の様は、ヤマトは2010年の映画ですからあれから15年以上経ったからか私も”まぁそれも人間だよな”とも想いましたね

戦争は恐ろしい。ただ恐ろしい。それは、戦争という極限状況が無ければあの古き良き友情の友達の人間性が破壊されることも暴かれることもなく、地味だけれども、退屈だったり粗野だったりしたかもしれないけれども戦争がない状況=平和な人生があの故郷の町にはあったのだろうと

人生には不可抗力の悲劇というのはあります。それでも、人災、人禍については、それが起きないよう、少なくとも抵抗はしたいですね。

by wavesll | 2026-02-11 14:51 | 映画 | Comments(0)
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