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想像への旅17.141307 赤木しげる研究7

1 Intro
2 3つのアイディア
3 裁定とトレードオフとカードダス
4 メディアとネットワーク
5 知識と知性
6 構造で理解する
7 鴎印の調教術
8 想像の鍵
9 まわりはさすらわぬ人ばっか。少し気になった。
10 唯光論
11 全てはベクトルになる
12 明日のことはわからなくても1,000年後のことは分かる
13 俺たちはセンスが良過ぎる
14 君より3倍凄い人間はいない
15 ロックとポップとハードコア
16 愛の真実
17 持続可能な発展に向けて
17.02 ロックを転がすために
17.0202 3周しろ
17.0704 未来のパーソナルメディア
17.1413 赤木しげる研究

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なぜ赤木はああも強いのか。自由でいられるのかを考えてみるに、それはとことん中庸バランスの取れたところに自分を置いているからだと思う。

では何のバランスが取れたところなのか、それはもちろん、俺たちがこの旅の中でみてきた精神ベクトルの均衡が取れている状態のことだ。

仏教では全ての煩悩をなくして解脱することを目的とするんだと思うけど、なんかそれをやると普通は人間らしくない、つまんないヤツになりそうじゃない?

でも君はどんなに強い欲望を持っていてもゼロになれるんだ。
どうやればいいか、そのベクトルと180°異なるベクトルの欲望も持つんだ。
そうすればその合計は原点、ゼロ地点だ!
でも2点だとぐらつく。3点で安定させるともっといい。
それには120°づつ異なる3つのベクトルを持つことだ。これでお互いを打ち消しあわずに成長できる。正三角形を作るんだ。正多角形を作るんだ。
そしてこれを進めると、360°にベクトルを延ばして、円のようにベクトルを伸ばせば、その合計はゼロ地点なんだ!円熟するんだ。たいがいな欲望を持っていこうぜ。

赤木を見てみよう。赤木はヤクザの組長、勝利ベクトルが伸びすぎてバランスが取れない原田に対しても、日々の生活もカツカツな敗北ベクトルが伸びすぎてバランスが取れないニートのひろゆきに対しても同じように成功の問題点を語っている。

この2人は「成功」というものに囚われすぎていたんだ。赤木は「Success」からFREEだった。自由だったから「成功」に対して中庸であれたんだ。

FREEDOMを「自らを由(よし)とする」と訳した福澤諭吉も、過去に縛られない自由な人だった。
蘭学(オランダ語)を学び喜び勇んで都会に出てきたら、もう第一外国語は英語になっていたんだ。そこで諭吉はその日から英語を猛勉強して、咸臨丸アメリカに行った連中になったんだ!そしてその後先生はSPEECHを演説と訳したり、自由という訳語を作ったり、「ウ」に「”」をつけた「ヴ」を作ったりしたりしたんだ。

福澤諭吉は江戸時代明治時代を生きた人だけど、江戸時代には沢庵和尚という人がいた。

沢庵坊はマンガ『バガボンド』の中で宮本武蔵に向かってこういっている。

一枚の葉にとらわれては木は見えん
一本の樹にとらわれては森は見えん
どこにも心を留めず
見るともなく全体を見る
それがどうやら『見る』ということだ
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更に深く赤木しげるの事を知りたかったら、本因坊秀策羽生善治
といった棋王碁聖や、阿佐田哲也そして桜井章一のような雀鬼のことを調べるといいかもしれない。あるいは円周率の深みに沈むのも一興だ。

最後に一歌詠もう。
白河の清きに魚も住みかねて もとの濁りの田沼恋しき

想いのままに生きようぜ。それでええねん。

くるり 言葉はさんかくこころは四角

言葉は三角で 心は四角だな
まあるい涙をそっと拭いてくれ

知らない街角の
知らない片隅で
知らない誰かと恋に落ちるだろう
いつかきっと君も恋に落ちるだろう

繋いだお手々を振り払うように

言葉は三角で 心は四角だな
まあるい涙をそっと拭いてくれ

地下鉄は走ってく 君は髪をなびかせて
君の匂いは ずっと僕の匂い

いつかきっと君も恋に落ちるだろう

繋いだお手々を振り払うように

明るい話しよう
暗くならないうちに
この恋が冷めてしまわないうちに

言葉はさんかくで 心は四角だよ
まあるい涙よ 飛んでゆけ

まあるい涙よ 飛んでゆけ



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by wavesll | 2007-07-21 03:46 | Comments(0)
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