暴走するピノッキオ

東京事変 『ピノキオ』


コッローディの『ピノッキオ』を読んだ。大変に面白い話だった。
操り人形であるピノッキオはとんでもないワルガキで、誘惑にすぐ負けてしまうし、自分がやりたいことしかしない。大人や上の人間のアドバイスには耳を貸そうとしない。

その結果痛い目にあって、そのたびに反省はするのだけれども、のどもと過ぎればなんとやらですぐ楽なほうへ楽なほうへ走ってしまう。

女神様の元で学校に通って、いよいよ明日人間の子どもにしてもらえるというときに、悪友の言葉に誘われて勉強せずに遊んで暮らせる「おもちゃの国」に行ってしまう。

そこで5ヶ月遊びほうけるうちにピノッキオにはでかい耳が生え、しっぽが生え、ロバになってしまう。「おもちゃの国」につれてきた悪い大人にサーカスに売り渡されてしまう。

でも失敗の度に、優しい大人たちに助けられ、ピノッキオはひとつづつ物事を体感して学んで、最後には化け物鮫の腹の中に閉じ込められたゼペットじいさんを助け出し、ついに人間の子どもになれるんだ。

人間は、人間として生まれてくるのではない。最初は自分では何も出来ない人形として生まれてくる。大人の言うことに従って、操られるようにしないと失敗してしまう。
そこで学習や訓練をサボっていると、動物に堕ちて肉体労働しかできなくなってしまうんだ。

ただ漫然と過ごしていると、いつまでたっても成長できない。

耳が痛い奴、いるんじゃないか?wwwww
俺も痛い。俺はとんでもない嘘つきだからwww嘘ついて今までかなりの痛い目にあってきたwwwww

K社の最終面接で「選考が進んでる企業は?」と聞かれ、もう落ちてるのに「D社です」と答え、ビルからの帰り道で良心の呵責にさいなまれて会場に戻って「ごめんなさい。散々信頼を大切にすると言っておきながらこの場面で嘘をついてしまいました」と謝って、結局内定取れないような人間だからwwwwww俺はwwwwwwww

後、これは特に俺は悪くないと思うのだが、世間の連中は権威のある奴の話しか基本的に聞かない。

だから一応俺は周りに合わせるために「自分の理論を自分で実践してから」俺が思う本当のことをいうようにしている。

周りの環境、後輩や先輩やいわゆる「大人とガキ」に合わせて学んで変わったんだ。

とはいえだ。俺はもうそろそろ他人の作った動く歩道に乗っかるだけでなく、自分の船で荒波に出かけねばならない。

そんなときに読みたいのが『ロビンソン・クルーソー』だ。
大地主の家に生まれたロビンソンは、親父さんの言うことに従っていれば普通に幸せな人生を送ることが出来た。

でもロビンソンは向こう見ずだから、なんども冒険の航海に出て、ついには無人島に一人きりになってしまう。

そこでロビンソンは「あぁ、親父のいうことに、父なる神のいうことに従っていればこんな苦難には遭わなかったのに!」と嘆きながら、すべてを自給自足のDIY精神で20数年間に上る無人島生活を切り抜ける。

ロビンソンは確かに死ぬほど後悔している。しかし、それとは裏腹にロビンソンの暮らしはめちゃくちゃ刺激的で楽しそうなんだ。いっつも他人の手を借りているところの労働を内部化して、ギリギリガガンガンとやってると全身がみなぎってくる感じがひしひしと感じられるんだ。

俺も大学時代一回ぶっ飛ばされたけど、なんとか這い上ってきた気がする。
たぶん、まともにやるより面白い人間になった気がする。
この際、また鼻伸ばして天狗になって社会でももう一回ぐらいぶっ飛ばされたほうがいいかもしれんなとちょっと思っちまってるんだw

THE YELLOW MONKEY 『楽園』



cf. 暴走ピノキオ
by wavesll | 2007-10-09 17:38 | 書評 | Trackback | Comments(0)
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