2018年 02月 11日 ( 3 )

林英哲『風の使者』 国際に共鳴する”日の本”のNew Age Music

Eitetsu Hayashi - Messenger Of The Wind (1983) † [full album]

素晴らしいゲームが続くピョンチャン五輪、スポーツ中継っていつまででも見てられますね。コア・アンビエントとでもいうか。今リュージュをみているのですが、昼間のE.メドベージェワの氷上の舞が本当に素晴らしくて。

フィギュアというと音楽ともリンクして。結構題名のない音楽会なんかでもフィギュアスケートの音楽って取り上げられて。”ほう”と想わされるのはクラシカルな中に日本の伝統楽器なんかが組み込まれている楽曲がフィギュアで使われるものには多いこと。

国際的な競技の場でパフォーマンスを魅せるのにあたって自らのアイデンティティを打ち出すことは非常に有効な武器で。民族楽器によるオリジナリティは音として日本人の私には身体に馴染む感じと実験的な感じが同居して好ましくて。

器楽、特にジャズの文脈でも東洋、そして日本を強く打ち出すことで世界に羽ばたいて行ったミュージシャンがいます。鬼太鼓座鼓童、そしてソロのキャリアで知られる林英哲さんもその一人。

この83年の『風の使者』は和太鼓に止まらず、ニューエイジな音像にも通じる80sな柔らかくて透明な音で、グローバルに共鳴する普遍性を持った名盤。その繊細かつ大胆な音づくりが格好いい。

今朝紹介したMariah - うたかたの日々も83年の作品。何となく80年代の音楽ってバブリーな過剰な明度を今まで感じていたのですが、"Altarnative 80s"とでもいうような彩度の円盤群が存在するとしたら是非とも聴き込んでいきたいと思わされるMasterpieceでした。

by wavesll | 2018-02-11 23:08 | Sound Gem | Trackback | Comments(0)

つめをぬるひと個展「サードパーティー」at 渋谷andercurrent

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桜丘町のandercurrentにてつめをぬるひと個展「サードパーティー」をみてきました。つめをぬるひとはDOMMUNEでいつも好いネイルをULされてる女性。つめと絵や短歌を合わせた作品が嬉しくなる効果がありました。ネイルは販売も。本日まで。
by wavesll | 2018-02-11 16:35 | 展覧会 | Trackback | Comments(0)

Mariah - うたかたの日々 (1983) :神秘的で東洋と最前線性をもたらす名盤

Mariah - Utakata no Hibi ( うたかたの日々) (1983) † [full album]

小気味良く刻まれる打音、東洋的な広がりと妖しさを持った旋律。Youtubeを回遊してたまたま見掛けたこの音に冒頭から心臓を鷲掴みにされました。


シンセ・ポップ/ニューウェイヴで今も不動の人気を誇る、「案山子」の清水靖晃氏参加の実験音楽集団、本邦のマライアの名作ラストアルバム。Basic Channel創設の独・Dubplates and Masteringにてマスタリング。『ガロ』誌や『宝島』などで連載した漫画家・イラストレーターの奥平イラ氏が自身が手がけたオリジナル・アートワークを新装。YMOにも関わった吉田美奈子の夫で、そのプロダクションも手掛ける(故)生田朗がリリックを担当。

とのこと。


Organic Music主宰のChee Shimizuがプレイしていた『うたかたの日々』収録曲の“心臓の扉”が話題を呼び、同トラックはその後スイス人DJ Lexxが手がけたClaremont 56の『Originals』シリーズや、Lena WillikensによるRA PodcastなどにフィーチャーされNYC拠点のレーベルPalto Flatsは、『うたかたの日々』を「チャンバーディスコやニューウェーブ、シンセのフィルターを通した、日本のフォーク/ポップにおける最高峰のスタジオプロダクション」だと評し

ていたそう。2015年段階でそんなことが起きていたとは。近年日本の80sが海外勢によって本当に良く掘り起こされていますね。

シンセポップとジャズフュージョン、プログレを妙絶に融合した、日本語とアルメニア語でうたわれる音。2曲目の玲瓏な「視線」の麗しさ。3曲目の「花が咲いたら」なんかプログレッシヴ・ロック版Asa-Chang & 巡礼といった趣。とはいえ重ったるくはならずに女性Voによるオルタナロックな音像の4曲目「不自由な鼠」

そしてYMOを現代のインディーロック的に鳴らしたような感覚のある5曲目「空に舞うまぼろし」やよりオリエンタルな趣味を感じさせる「心臓の扉」等Mutant Radioな音像たち。これは控え目に言っても名盤、寧ろ今面白がられているのが良く分かる掘り出し物でした。

マライアは'81年作『アウシュビッツ・ドリーム』も素晴らしいそうなので是非聴いてみたいです』また『うたかたの日々』についてのRBMAによる清水氏へのインタヴューは決定的な読み応えがありました。それにしても音楽の森は広く、深い。ミステリアスな宝玉との出逢いに幻惑と謙虚さが滾々と湧きました。

by wavesll | 2018-02-11 01:02 | Sound Gem | Trackback | Comments(0)