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音楽歳時記 ハロウィンはUratsakidoji - 露西亜のBlack Metal X Hip-Hop

Uratsakidogi - Black Hop на Районе

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今夜はハロウィン。平成最後のハロウィンは渋谷にて暴動が起きる等、このお祭り騒ぎの方向性が変わっていくような事態になって。

個人的には2014年位からなんだかんだで渋谷ハロウィンを出歩いていて、最初の頃のきちんと空間があってコミュニケーションも難なくできた頃からするとここ2、3年は人海の圧が凄すぎたので、遂に決壊というか、暴発したのかという感触で。

群集心理の昂揚は悪い事ばかりでもない楽しさもありますが、一線を制御する知性が無いとせっかくのグレーゾーンの遊びが台無しになってしまいますね。

そんな中、今朝ちょっと面白かったのは日本にもハロウィンのように子供がお菓子をもらう風習があるという事を知ったことで。
函館の「ローソクもらい」や熊野の「たばらして」、袖ケ浦の「おつきみさん」等々。特に十五夜の辺りの「お月見泥棒」は各地でやっていたみたいで。ハロウィンよりこちらをもっと推した方がいいのでは!?なんて想ったりw仮装は百鬼夜行的なイベントをつくってw

さて、ハロウィンに似合う音楽、何かないかなと思いめぐらしたとき、最近友人から教えてもらったロシアのUratsakidojiなんていいんじゃないかなと。ネーミング元は『超神伝説うろつき童子』というHentaiアニメからと予想されますが、Black MetalとHipHopを融合させたサウンドは、おどろおどろしい外見とロシア語の濁声と交じり合ってなんとも怪奇な響きでハロウィンにぴったりかと。

悪霊を以て悪霊を制すハロウィーンの伝統に則って、こんな音を聴きながら神無月最後の夜を過ごしています。ちなみに渋谷の今夜壱のコスプレはサイレントヒルの彼でしたw
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by wavesll | 2018-10-31 23:17 | La Musique Mariage | Comments(0)

京のかたな展 at 京都国立博物館にて刀に開眼す

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京のかたな展を京博にて観ました。いっやー凄かった!入場前は「刀剣だけの展示は渋すぎだろ…違いが分かるものなのか…」と想っていたのですが、名刀たちの波状乱舞に心も湧きたち、ピークには放心状態になるまでに。この受容体の開眼は、東博・国宝展で仏像・仏画に目覚めた並みのインパクト。

前期最終日、14:30過ぎに京博に着くと45分待ちとのこと。実質30分強くらいで入場出来ました。

3Fへ上がると場内にも列が。第一章は「京のかたなの誕生(平安時代後期)」。目玉の一つ≪太刀 銘三条(名物三日月宗近)≫をみるための列。近年はこういうの増えましたね。なんと場内のこの列に並ぶと40分かかるとか。本日は開館が18:00までなので、ここは後で観に来ようとスルーし展覧会の歩を進めました。

武士の登場を描いた絵巻で展覧会は始まります。≪前九年合戦絵巻≫と≪後三年合戦絵巻 三巻のうち巻下 飛騨守惟久筆≫の特に後者は人々の描写が流麗さもあって素晴らしかった。また≪十二類絵巻≫は擬人化されたタヌキが十二支になれなかった動物たちと軍をつくり十二支軍と血みどろの戦をして、負けて出家するというぶっとんだ絵巻。やばいねw

平安から鎌倉の初期の山城(京都)の刀は細身が多いイメージ。岐阜・南宮大社≪太刀 銘三条≫・福井・若狭彦神社≪太刀 銘宗≫・京都国立博物館≪太刀 銘吉家作≫や香雪美術館≪太刀 銘吉家作≫が美しかった。この時代は直刃にみえても小乱れらしく、乱れ刃の美しいカーヴが綺麗で。≪太刀 銘近村≫、刀剣博物館≪太刀 銘兼永≫、≪太刀 銘国永≫、そしてレアな鍛冶の≪太刀 国則≫といった一振りも。

そして3Fから2Fに降りて第二章「後鳥羽天皇と御番鍛冶(鎌倉時代前期)」。
後鳥羽天皇は、兄の安徳天皇が三種の神器と共に身投げし、神器がない状態で即位したコンプレックスもあってか、刀剣づくりに精力を傾けたと伝えられる天皇。彼の働きで刀工の身分が上昇するなど、日本における刀のポジションやクラフトマンシップが高められた歴史があります。

中でも京博・徳川美術館・林原美術館・黒川古文化研究所の≪太刀 菊御作≫が素晴らしくて。ここの菊の文様から天皇家の菊の家紋が生まれたとの説もあるそうです。刃文の様、湾れ(のたれ)や丁字、具の目という乱れ刃が時に波や山入端にみえて何とも美しい。≪太刀 銘(菊紋)一≫も好くて。東建コーポレーション株式会社≪太刀 銘一 鎺下ニ菊花文ノ切付アリ≫や東博≪太刀 銘国安≫も良かった。

そこから第三章「粟田口派と吉光(鎌倉時代前期ー中期)」。それにしてもこの展覧会、重文・国宝目白押し。よくぞこんなにも集めて呉れた。気持ちも徐々に高まります。ちなみに会場は8割方女性客だったのですが、女性二人連れから漏れ聞く会話がとんでもなくコアな刀剣話で、プロフェッショナルの戦場にやってきた新米の気分と成りましたw

愛知・熱田神宮≪太刀 銘国友≫、文化庁≪太刀 銘久国≫、株式会社小松安弘興産≪太刀 銘国清≫、京博≪太刀 銘則国≫の太いカッコよさ。≪太刀 銘国吉≫、東博≪刀 銘左兵衛尉藤原国吉(号鳴狐)≫のいかにも切れそうな感じ。立花家史料館≪短刀 銘吉光≫のアーミーナイフさ。愛知・熱田神宮≪剣 銘吉光≫は正倉院展の刀子を想い起して。≪短刀 銘吉光(号五虎退)≫は遣明使が虎を追い払った逸話も楽しい。

そしてここから『藤四郎』シリーズが。徳川美術館≪短刀 銘吉光(名物後藤藤四郎)≫、京博(永藤一氏旧蔵)≪短刀 銘吉光(名物秋田藤四郎)≫、東博≪短刀 銘吉光(名物岩切長束藤四郎)≫、文化庁≪短刀 銘吉光(名物博多藤四郎)≫、徳川美術館≪短刀 銘吉光(名物包丁藤四郎)≫、前田育徳会≪短刀 銘吉光(名物前田藤四郎)≫、東博≪短刀 銘吉光(名物毛利藤四郎)≫は毛利輝元が持っていたもの。後期には京都・豊国神社≪薙刀直シ刀 無銘(名物骨喰藤四郎)≫と徳川美術館≪脇差 銘吉光(名物鯰尾藤四郎)≫も展示されるそうです。

吉光だと≪小太刀 銘吉光≫や株式会社ニトロプラス≪短刀 銘吉光≫の滑らかな輝き。京博(淺田幸一氏寄贈)≪太刀 銘国定≫も好かったです。

第四章は「京のかたなの隆盛(鎌倉時代中期ー後期)」。

東博≪太刀 銘定利≫のスケールの大きさ。刃文がもうSmoke On The Waterみたいな煙り。いいなぁと想ったら国宝で。刀剣博物館≪太刀 銘国行(号明石国行)≫も水も滴るいい男っぷりで、やっぱり国宝でした◎

京博(永藤一氏旧蔵)≪短刀 銘国行≫や徳川美術館≪太刀 銘国俊(名物鳥養国俊)≫が小さい刃文が美しい。徳川美術館≪太刀 銘来孫太郎作(花押)/ 正応五□辰八月十三日(以下不明)≫や≪太刀 銘来国俊≫も素晴らしかった。

この来派、面白い逸品としては中世に復活した形での最古の鎗、≪鎗 銘来国俊≫なんかもありました。東アジア全域で矛はあっても、鎗という形式は日本独自のものらしいです。≪鎗 銘来国次≫は平三角がまた好し。

東博≪太刀 銘来国光 嘉暦二年二月日≫やウェイヴが美しい≪短刀 銘来国光(名物有楽来国光)≫、≪短刀 銘来国次≫の白の垂れ、≪太刀 銘来国次≫の手元の美しさ。≪短刀 銘光包(名物乱光包)≫や埼玉県立歴史と民俗の博物館≪短刀 銘備州長船住景光/元享三年三月日(号謙信景光)≫、山梨・恵林寺≪太刀 銘来国長≫や福井県立歴史博物館≪太刀 銘守弘≫も好くて。

そしてデカァい!度胆を抜かれたのは愛知・熱田神宮の≪太刀 朱銘千代鶴国安 木屋□研之(号次郎太刀)≫の巨大さ!こっれは凄かった!

刀の他、徳川美術館≪薙刀 銘了戒子息久信作 徳治三年戊申十月六日≫のソリもよくて。

香雪美術館≪刀 額銘了戒守能作≫の流水の美しさ。出光美術館≪太刀 銘国村≫の端正さ。和歌山・紀州東照宮≪太刀 銘国時≫の刃文の白い波。九博≪刀 銘九州肥後同田貫上野介≫は王貞治さんが持っていたものだそう。

そして1Fに降りて第五章「京のかたなの苦難(南北朝時代ー室町時代中期)」。

この展覧会のピークであり、そもそも本展に来る動機となったのが福岡市美術館≪刀 金象嵌銘長谷部国重本阿(花押)/ 黒田筑前守(名物圧切長谷部)≫!ここは最前で観たいと列に並び、7分程まって愈々拝見。

もうね、本当に此処まででも会場の熱気に当てられて芸術にのぼせていたのですが、へし切長谷部をみたら一気に閾値を超えて。なんて美しいんだ。織田信長の所蔵でもあったこの刀のなんとも野性的かつ実力が輝く無為の魅力。360度みれて、切っ先を眺めたのですが、どうにも魅入られて、斬られても喜んでしまいそうな境地になっちまいましたwなんか、音楽で名刀の刃文を波形として整えたいなんて妄想したりw

そこから株式会社小松安弘興産≪短刀 銘国光(名物会津新藤五)≫あたりは放心状態でwなんとかそこから再び正気を取り戻すまで時間がかかりましたw

≪短刀 銘正宗≫に”おお!正宗!”と昂揚して。FFでもそうですし、日本一くらい有名な刀工である正宗。けれども名前がはっきりしている刀剣は、短刀だけしか残っていないとは知りませんでした。そして有名どころだと刀剣博物館≪刀 銘村正≫も。蛇のような雰囲気を纏った刀でした。

黒川古文化研究所≪刀 無銘伝長谷部≫も好かったし、≪短刀 銘長谷部国重≫・≪太刀 銘長谷部国信(号からかしわ)≫・熱田神宮≪短刀 銘長谷部国信 藤原友吉≫も好かった。京博(野惠造氏・野壽二氏・鈴木美貴子氏寄贈)≪鎗 銘長谷部国信≫なんて品も。

≪短刀 銘信国≫・京博≪短刀 無銘≫・和歌山・紀州東照宮≪太刀 銘信国≫の煙のような刃文もいいし、福岡市美術館≪刀 銘京信国十七世之孫筑之前州源茂包造之/宝暦十二季春吉日≫のギラリさも好かった。

黒川古文化研究所≪短刀 銘平安城住光長/元享二年二月日≫や香雪美術館≪太刀 銘平安城長吉≫、岐阜・榊山神社≪太刀 銘吉則≫・香雪美術館≪短刀 銘三条吉則作≫・京博(浅田京江子氏寄贈)≪太刀 銘吉次≫・≪太刀 銘三条弥太守家/寿福円満軍勝≫・≪短刀 銘達磨≫も迫力があって。

日美で知ったのですが、刃文は粘土を塗ってある程度計算して出すそうで、Session22で知ったのは焼き入れの天然ものの他、後でアイライン加工を入れることもあるとか。刀って一種の抽象画というか、スウィッシュのキャンバスにおいて行う一種の定型詩な感覚もありますね。

そして第六章「京のかたなの復興(室町時代後期ー桃山時代)」へ。

刀身以外の展示は人波が途切れていましたが、≪阿国歌舞伎図屏風≫なんかも当時の刀の使われ方が見れていいし、≪堀江物語絵巻 岩佐又兵衛筆≫や≪祇園祭礼図屏風≫など画も良いものが多かったです。

≪刀 切付銘備州長船兼光 大町甚右衛門尉麿上之/嘉吉二年八月日 中心有之≫もいいし、徳川美術館≪刀 銘本作長義天正十八年庚寅五月三日二九州日向住国広銘打 / 天正十四年七月廿一日小田原参府之時従屋形様被下置也長尾新五郎平朝臣顕長所持≫のワイルドさがまたよし。京博≪刀 額銘来国光 / 切付銘埋忠麿上之≫も好かった。

また興味深かったのが≪短刀 朱銘元和二 正宗 / 光徳(花押)(名物朱判正宗)≫と並んで置かれていた≪刀 金象嵌銘本多美濃守所持 / 義弘本阿(花押)(名物桑名江)≫。この作者の郷は正宗の弟子らしく、彼自身も全然作品が残っていない幻の刀工だとか。正宗の刀はこんな感じなのかなぁと眺めました。

≪脇差 銘以南蛮鉄於武州江戸越前康継 / 骨喰吉光摸≫は骨喰藤四郎の模作で、死神のような龍が彫り込まれた刀身がかっこよかった!

山形・上杉神社≪鎗 銘城州理忠作 / 文禄二年十二月日≫に≪短刀 銘理忠宗吉/慶長二年八月日≫も滑らかに美しい。京博≪刀 銘山城国西陣住人埋忠明寿(花押) / 慶長三年八月日他江不可渡之≫の紋様がまたよくて。≪刀 銘肥前国忠吉≫や≪脇差 銘武蔵大掾藤原忠広 / 寛永六年九月廿四日 切物明寿七十二才時 此忠広埋忠明寿弟子≫も良く、≪刀 銘東山住美平 / 宗昌就≫は雪解けのような白の美しさ。≪刀 銘日州古屋之住実忠作 / 永禄九年七月廿二日≫のとろける感じ。≪刀 銘日州古屋住国広山伏時作(以下切)≫も好し。

≪短刀 銘藤原国広造 / 沢田道円所持≫も眩いし、東博≪刀 銘国安≫・≪刀 銘銘大隅掾藤原正弘 / 慶長十一年三月吉日≫に和歌山・紀州東照宮≪刀 銘信濃守藤原国広造 / 越後守藤原国儔≫の深い刃文。京博≪刀 銘越後守藤原国儔≫は円弧が綺麗で。

永青文庫≪刀 銘濃州関住兼定作(号歌仙兼定)≫は足軽向けの片手打の小振りな刀。同じく永青文庫≪剣 銘肥後住人越前守藤原国次 / 貞享四丁卯歳十月吉日≫は神具な太長な存在感。

京博(中山英子氏寄贈)≪刀 銘洛陽堀川住歳長≫の山の峰々のような刃文。株式会社ブレストシーブ≪短刀 銘濃州岐阜住大道 / 信濃守国広≫は鍾乳洞のような刃文。≪刀 銘伊賀守金道≫と京博(淺田幸一氏寄贈)≪短刀 銘伊賀守金道≫の簾刃も興味深いし、≪刀 銘丹波守吉道 / 為内藤九朗右衛門代々≫の乱れ刃の美しさに、≪刀 銘越中守正俊≫のオーラな刃文。黒川古文化研究所≪刀 銘山城大掾藤原用恵国包 / 慶安元年八月吉日≫も好かった。そして京博≪刀 吉行≫は坂本龍馬の愛刀ですが、今は本来とは異なる直刃調になっているそうです。

続けて第七章「京のかたなの展開(桃山時代ー江戸時代前期)」。

サーフな≪刀 銘河内守藤原国助 / 寛永十九年二月吉日≫に水が跳ねるような≪刀 銘摂州住藤原助廣≫、うねるリズムな≪刀 銘津田越前守助廣 延宝三年二月日 / 井上真改≫、≪刀 銘津田越前守助廣 / 延宝七年二月日≫や≪刀 銘於大阪和泉守国貞≫や京都・伏見稲荷大社≪太刀 銘粟田口住人善太夫忠縄 / 播州於姫路作之 刀身銘山城国稲荷大明神奉捧御剣 / 寛永十四年二月吉日≫そして京博(伊藤勉氏寄贈)≪太刀 銘粟田口一竿子忠綱 彫同作 / 宝永六年八月吉日≫のワルい感じ。

京博(浅田京江子氏寄贈)≪刀 銘粟田口近江忠綱≫の丁字のらせんな乱れ刃に和歌山・紀州東照宮≪刀 銘平安城住忠俊≫の津々とした雰囲気も好かった。

長い旅路だったこの山城の刀剣の旅路も第八章「京のかたなと人びと(江戸時代中期ー現代)」がラストパート。

京都・鞍馬寺≪黒漆剣≫は坂上田村麻呂の劔。そして京都・大覚寺≪太刀 銘□忠(名物膝丸・薄緑)≫と京都・北野天満宮≪太刀 銘国綱(名物髭切・鬼切)≫は源氏の宝という伝説が後に憑いた刀剣。

そして源氏兄弟刀に並ぶ前期の目玉の京都・建勲神社≪太刀 金象嵌銘永禄三年五月十九日義元討捕刻彼所持刀 / 織田尾張守信長(名物義元左文字)≫。天下の名刀が拝めるとは。歴史のスペクタクルですね。

また京都・石清水八幡宮で使われるインドネシアの≪クリス≫なんて剣も展示されていました。

京都・泉涌寺≪太刀 銘大和則長≫、京都・幡枝八幡宮≪太刀 銘幡枝八幡宮藤原国広造 / 慶長四年八月彼岸≫、京都・御霊神社≪太刀 銘平安城住国路作 / 慶長拾七暦十月廿二日≫、京都・新日吉神宮≪太刀 銘(菊紋)山城守藤原国清 / 寛永十年二月日≫、京都・伏見稲荷大社≪刀 銘鎮国神器伯耆国大柿宮本能登守菅原朝臣包則 / 明治元年十月八日奉稲荷社納稲荷神山剣石百日参籠シテ謹鍛之≫の綺麗な弧。

長刀鉾保存会≪長刀 三条長吉作 / 大永二年六月三日 切付銘去年日蓮衆退治之時分捕仁仕候於買留申奉寄附感神院江所也願主江刕石塔寺 / 之麓住鍛冶左衛門太郎助長 敬白 天文六丁酉歳六月七日≫の鎌のように図太く曲がる様が好かった。同じく長刀鉾保存会≪長刀 銘(裏菊紋)和泉守藤原来金道 / (菊紋)大法師法橋来三品栄泉 延宝三年二月吉日≫は湾れが好くて。≪太刀 銘平安駒井法眼慶任作≫も好かった。

明治以降も山城の刀工たちは刀を創っていきます。

京博(株式会社e-sword寄贈)≪短刀 銘大阪住高橋晴雲子信秀七十五歳作 / 於京都帝国大学鍛之 大正六年十二月吉日≫は京大に於いてつくられた刀。

また有栖川親王による≪刀 銘於舞子別邸 稠助 / 以一文字傳 予非鍛冶軍務余暇用日出 丸古釘慰造有不折不曲徳≫や親王が廃刀令でおまんま喰いあげていた刀工につくらせた東博≪刀 銘舞子有栖川宮庭前 / 明治四十三年十一月吉祥日 卍正次謹作≫、そして立命館にて刀つくりを学んだ隅谷正峯による≪刀 銘蕪城正峯処女作昭和十七年八月日 / 於洛北衣笠山辺立命館鍛錬場傘笠亭≫と、彼が最後につくった≪太刀 銘備前国包平作 / 傘笠正峯作之 / 平成八年十二月日(大包平写)≫にて展覧会はフィナーレを迎えます。

最後の山城の鍛冶の仕事を観て、まだみていなかった冒頭の三日月宗近の列に並んで。17:00頃になっていて待ち時間は20分でした。
その解説で、まさにこの三条宗近こそが山城の鍛冶の祖だと知って鳥肌が立ちました。浮雲のように三日月形に浮かぶうちのけがなんともファンタジックでした。

鉄という素材にこんなにも美しい魂を魅せるこの国の感性に、新しい地平線が開けた、そんな凄まじい鑑賞となりました。

by wavesll | 2018-10-31 06:51 | 展覧会 | Comments(0)

京大・吉田寮を訪れ垣間みる

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年月だけが醸せる空気の濃さが吉田寮にはありました。私は外から眺めたのみでしたが、この日も16:00から寮の見学会があって。また訪れることが出来るか、また舞い戻り視たいなぁ。

by wavesll | 2018-10-30 19:13 | 街角 | Comments(0)

第70回正倉院展@奈良博の観記

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奈良国立博物館にて正倉院展をみてきました。
開催初めての日曜でしたが、9:15頃に着いて、列がさくさく動いて30分程で入場。途中でヴィジョンで作品もちらりとみれるしいい感じ。

今年の正倉院展は玳瑁(タイマイ)と螺鈿が凄かった!生で観るとその立体的な厚みがなんとも迫ってきて!これは画像では分からない直にみるからこその感動。≪玳瑁螺鈿八角箱≫は赤い宝玉や厚みのある螺鈿、そして玳瑁の美しさは是非最前列で感じて欲しいです。あと茶の銘品に玳玻天目という碗がありますが、これは恐らく玳瑁からきているのでしょうね。

そして≪平螺鈿背八角鏡≫も螺鈿の厚みと琥珀のきらめきが美しくて、なんともぎらめく銀虹の螺鈿に会場に入っていきなり心奪われました。

今回なかなか粒ぞろいで、≪山水図≫は布に描かれた奈良時代から残る山水画。サッサッと描かれた筆致のシンプルさが祖だなぁと。また≪縫線鞋≫という二足の靴はそれぞれトルファンと唐から伝わったもの。紙や麻でつくられ、ペイズリーみたいな柄も入った素朴だけど洒落た品でした。

正倉院展というと刀子が毎年きらりと光るのですが、今年の≪三合鞘御刀子≫は柄の部分の黄色い渦のような柄がなかなかいかしていました。また中国の端午の節句に五色の糸を巻く風習に使う≪百索縷軸≫という糸巻やまだらに二色の≪雑色縷≫という糸の出品も。

第一会場でもう一つのピークとなった作品が≪沈香木画箱≫。鹿や麒麟、花が四角の面に描かれ、葡萄唐草模様の美しい文様や木目をいかした装飾が本当に綺麗な箱でした。また≪粉地銀絵花形几≫は白と黒の台なのですが、縁の装飾がまた好くて、さらに脚が蛇というかマーライオンみたいな衣装で綺麗でした。

第二会場へ。

正倉院展には楽器の出品が毎年なされていて面白いのですが今年は楽器特集も。その目玉が≪磁鼓≫。磁器で出来た三彩の二鼓で、緑と白と黄色の柄がまた好かった。磁器で出来た鼓は大変珍しいそうです。どんな音がするのだろう?

その他にも≪鼓皮残欠≫や、箏の弦を受ける柱の部品である≪筝柱≫はデザインもアーティスティックで。また≪新羅琴≫のなんとも温かい木製の質感に心あがりました。いつか記念年とかに正倉院の楽器たちを再現したレプリカとかでオーケストラ演奏とかして欲しいなぁ。

他にも古代の衣裳の裾である≪錦紫綾紅﨟纈絁間縫裳残欠≫もとても大きくてこれだけでもスカートになりそうだと想ったほどだし、≪花氈≫・≪色氈≫というフェルトの布地や佐波理という銅・錫・鉛の合金でできたスプーン≪銅匙≫≪白銅剪子≫という鋏の品も。今年は新羅にゆかりのある品が多かったように感じました。≪佐波理加盤≫は古代のティファールのような重ねて収納できる器でした。

最後の部屋で”おっ!こんなのもあるのか”と感銘を受けたのは≪未造着軸≫。巻物を巻き取る為の軸が正倉院に収蔵されていたとは。結構透明感があって綺麗で。≪軸端≫は巻物の軸の端に刺す部品。透明感のある弾丸のようなフォルムでミスタのセックスピストルズに蹴らせたくなるかっこよさでした◎

そして後半のクライマックスは≪犀角如意≫。孫の手のような仏具なのですが、犀の角、象牙、そして瑪瑙が入った水晶などきらめくばかりの美があって、花草模様の本体では赤に塗られた地の処には緑の宝玉、緑に塗られたところには赤の宝玉があしらわれて。素敵だったなぁ。

ありがたいことに近年何度も訪れることが出来ている正倉院展。今年も素敵な収蔵品を愉しむことが出来た幸運に感謝。

by wavesll | 2018-10-29 07:32 | 展覧会 | Comments(0)

灘の酒Ad@近鉄

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by wavesll | 2018-10-29 06:41 | 街角 | Comments(2)

機上からのMt.Fuji

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by wavesll | 2018-10-28 21:50 | | Comments(0)

創画展2018@東京都美術館 and 藝大コレクション展2018@藝大美術館

ムンク展で賑わう東京都美術館にて第45回 創画展を観てきました。現代日本画の透明なレイヤーの作品群に逆に厚く濃く塗った作品群、様々なモチーフが凝らされ、量も多く中々面白くて。

髙橋瑞希さんの≪累々縷々≫は透明と実体、2つのハイブリッドという感覚が目を引いて。熱情が固まって記憶の地層になるコンセプトと聴いて腑に落ちたというか、まさにマグマのどろどろとした情感が顕わされていたなぁと良かったです。

他に気になった画家さん達の名前も挙げておきます。

安達絵美さん、安藤克也さん、大西琢巳さん、加藤覚さん、加藤丈史さん、河井幸子さん、木村英史さん、黒住拓さん、毛塚信子さん、澤田麻実さん、重政啓治さん、須惠朋子さん、諏訪温子さん、田口涼一さん、武田州左さん、澤田一江さん、永田薫さん、成瀬今日子さん、広岡真彩彦さん、藤田志朗さん、程塚敏明さん、真鍋修さん、三木登さん、水野文恵さん、三橋卓さん、宮いつきさん、宮島弘道さん、室井佳世さん、室木絵里子さん、吉川弘さん、吉田真子さん、吉田幸紘さん、米蒸千穂さん。素敵な作品をありがとうございました。

その足で藝大コレクション展2018へ行きました。
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御目当ては日曜美術館でも取り上げられた久保克彦≪図案対象≫。(日美の当該放送を詳しく記述しているページがありました)

日曜美術館というと自分の中では”生で観るより美しく撮る”ことで有名ですが、日美でみるより生でみたほうが油絵の具が“美味しそう”な艶があって。戦争画でありながら花や踊り子、リリエンタールなどがコラージュされ、卓越したデザイン性も相まり、1942年作ながらプログレ名盤のジャケみたいな先進性。こんな頭抜けた画家が戦争で命を奪われたのは哀しい限りです。

他にも鳳凰がすっくと立つ曾我蕭白≪群仙図屏風≫、竜が音楽に呼び起される小堀鞆音≪経政竹生島≫、痩せた軍鶏がほわっとしてる西村五雲≪日照雨≫、クロテナガザルが好い顔してる橋本関雪≪玄猿≫、日本の古代の服装の女性が描かれた油彩・和田英作≪野遊び≫に古代日本の神様がギリシャ神話のように描かれる五味清吉≪大国主命と八上姫≫に大猿王を思わせる沼田一雅≪猿≫にライオン等のレリーフの≪石膏標本≫、高橋由一≪鮭≫も。≪千種之間天井綴下図≫は手鞠鮨のように丸く草花があしらわれ美しかったです。

秋の日に美術逍遥、両方さくっとみれるので、上野の他の展覧会と組み合わせてみることなんかも好しかもしれません◎

by wavesll | 2018-10-28 02:51 | 展覧会 | Comments(0)

稲田堤・たぬきやの閉店前日の午後の景

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明日28日で閉店する稲田堤の多摩川河川敷に在る休憩茶屋・たぬきやへ行ってきました。
今夜は花火大会だそうで河原には屋台が立ち並び、普段の風情とは異なっているように感じましたが、長年の憩いへのねぎらいに特大の花火と考えると粋ですね。地域に愛される川辺の酒場、愉しませていただきました。

おまけとして、駅からの道すがらに在った自販機を、稲田堤、いいねぇ◎
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by wavesll | 2018-10-27 18:20 | 街角 | Comments(0)

価値判断を問い解へ歩むことがヒトの働きか 人間ってナンだ?超AI入門 第4回「移動する」



EテレでAIの技術進歩から人間を問い直すこの番組、第四回のテーマは自動運転。

シリコンバレーではディープラーニングを使って情報処理を高めています。運転に欠かせない環境認識をカメラ画像、レーダーセンサー、超音波センサー、そしてLiDAR(ライダー)というレーザースキャニング技術を搭載し、それらの情報をどう解釈するかにディープラーニングが関わって。

カメラによって捉えられた毎秒30枚のビデオ映像、このスナップショットの各ピクセルには明度くらいしか情報はありません。ディープラーニングはそのピクセル画像の情報に意味を持たせます。

AIも自動車学校で運転を学ぶ。膨大なデータからまず「ぶつからない」ことを学習、直線の移動から積み上げる。そこから夜間や雨での走行など様々な環境での走行を学習。最後に現実での走行でデータを貯めます。その全ての学習距離は100億キロ以上。

その時に使うのが深層強化学習。どうやってハンドルさばきをさせればいいか。「アクセル、ブレーキ、ハンドルの操作量」に「画像認識のデータ」を転換する作業を試行錯誤を繰り返しながら学習する。

深層強化学習=ディープラーニング+強化学習。ディープラーニングは周囲の情報を収集。そして強化学習は走行距離(報酬)、衝突(罰)で高ポイントを試行錯誤で目指させる。単純にプログラミングでルールを決め認識データで走らせるのではなく、経験から柔軟な運転が出来る様に学習させ走らせる。

AIによって安全な運転と乗り心地の両立をする加減をするのは現在の課題。逆にAIは運転でイライラすることなくムラなく機能できる。

今の車は人間が運転することを想定して設計されているので、自動運転が前提に成れば設計自体も変わるかもしれない。

AIにはアスリートのゾーンはないが、死ぬことが無いので膨大な時間をかけて鍛錬することが出来る。今は判別が難しいものの認識技術を研鑽。またAIでも「かもしれない運転」という「予想しながらの運転」をやっている。

今は高速道路や特区からの運転を目指す。自動運転は昔から研究されてきたが、近年1.センサー技術の発達 2.ディープラーニングの発達 3.通信環境の整備などの条件が整い、実用化に様々なプレイヤーが戦っている。

運転する歓びはモビリティでなく、乗馬のようなスポーツとなるかもしれない。

トロッコ問題。どちらを選んでも命に係わる時をAIに判断は可能なのか。例えばヒトを避けたらトラックと正面衝突。どの命を尊重するのか。片山右京のレーシングドライヴァーからの意見だと、目の前の命を助けるのが最優先、その次のことはその次の最善の手を考える、と。ではヒトを避けたら幼稚園児のバスでは?

人間が答えられない問いはAIにも答えられない。

今までは人間だと判断時間が足りなくて済まされていたことが、AIだと判断時間が間に合うようになると、社会に於いて新しい問題が技術的に生まれる。判断をさせるのか、させないのかも含めた議論が求められる。

番組を見て、クルマというのは改めて社会の基盤であり、特に日本では産業の基盤でもあるし、また不死でありクロック数が人間より高機能なAIが生産された時、倫理的な面でも社会に対して大きな問いがもたらされるのだと感じました。

また番組放送時から1年近く経って、ドローンや自動運転を使った運輸も本格的にプロジェクトが動いていて。空の個人利用をどうするか、空が渋滞する?なんてトピックや、AI運転車と人間の運転車が混在する情況が生まれた時にどうなるか。右京さんがいうように時期にドライヴは乗馬のようなスポーツ文化となるかもしれませんが、今、非常に大きい過渡期に世界はあるのだなと感じました。

また深層強化学習において、何を「報酬」とし何を「罰」とするかを決めるのは人間であり、時にAIはシステムとして神のような自然環境のようにとらえられると見誤りがちですが、やはり価値判断は人間の仕事、人間が答えられない問いはAIにも決められない。「価値観」こそが未来に人間が担う働きなのかもしれないと感じました。











by wavesll | 2018-10-27 06:07 | 小ネタ | Comments(0)

丸岡和吾展『一〇』@HOLE IN THE WALL

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by wavesll | 2018-10-26 21:43 | 展覧会 | Comments(0)