ザ・ローリング・ストーンズが1977年にカナダ・トロントの300名ほどのキャパシティのクラブで行なったシークレット・ギグを収めたライヴ盤『Live At The El Mocambo』、こっれはぶっ飛びました。
私自身はローリング・ストーンズは超有名曲以外は知らないくらいのほぼ初見のリスナーで。
前段階として
NHKBSPで放送されたライヴ映画『Let's Spend The Night Together』をみて。1981年の米国ツアーを収めたこのライヴ映画、「Start Me Up」や「Brown Sugar」「Jumpin Jack Flash」に”おぉ!”と想ったり”「Satisfaction」のチャーリー・ワッツのドラムスゲェ”と驚嘆しつつもどうも音像がスローで牧歌的に聴こえて、何かで「ストーンズの魅力はアナログで聴かないとわかりづらい」と書いてあるのをみた記憶があるのですがやっぱりそうなのかもなぁと。
ところがこの1977年のバリバリのストーンズのギグ音源をボブ・クリアマウンテンがリマスタリングした盤の日本版SHM-CDをVictorのウッドコーン・オーディオで鳴らすと”めっちゃいいじゃないか!”と★★★★★!
ストーンズの代表曲も無論鳴らしつつ、マディ・ウォーターズの「マニッシュ・ボーイ」、ボ・ディドリーの「クラッキン・アップ」、ビッグ・メイシオの「ウォリード・ライフ・ブルース」、ウィリー・ディクソンの「リトル・レッド・ルースター」などの選曲のブルーズ魂あふれるロックさが、めちゃくちゃルードかつ極渋極上な波動を放っていて。
ピアノも入ったローリング・ストーンズのブギーなロックンロールの編成は”日本のロック・レジェンドたちもこれをやりたいのだろうな”と想わせて。
それよりなによりこの厚みのあるぶっとい芯のあるサウンドが最高。レヴューサイトなんかには「オーバープロデュース過ぎる」なんて文句もありましたが、ボブによるとミックの意見を尊重してのマスタリングらしいし、これでストーンズに触れた1初心者としてはこのサウンドはイマの耳で聴いてすっごく魅力的に聴こえて。
ビートルズ『ホワイト・アルバム』50th記念盤でもうるさ型のファンは文句をつけてましたが、あれもイマの耳で聴いて魅力的に感じたなぁ。
このソウルフルで腰にクる音の渦は、
ビートルズのモノボックスに通じる感触も感じて。現在も活動を続ける最強のロックバンドの一番若さぶっ飛んでた頃の爆発的音像からストーンズに嵌れたのはイマこのバンドとの一番幸せな出逢い方かもしれませんね。
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