滋賀京都バレットトラベル 壱 田中一村展@佐川美術館にて秋の千葉の彩をみる

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I'm@京都駅
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そう、夜行バスで滋賀・京都旅行を敢行してきたのでした。

上の写真はYCAT上から出たバスから降りて撮った朝の京都駅。
今は夜行バスでも座席にコンセントが付いているタイプでも横浜-京都が3200円くらいで行けるんですね。凄い世の中だ。

慌ただしい朝の京都駅でコンビニおにぎりを食し、湖西線のこんな渋い列車で霧の山と琵琶湖を眺めながら滋賀・堅田駅へ。
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堅田駅から路線バスで琵琶湖を越え、そこから歩いて守山市は佐川美術館を目指します。
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目的は日曜美術館で一目ぼれした奄美の自然を画いた画家、田中一村の展覧会。
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この佐川美術館、佐川急便の私設美術館で、建物は建築と日本展@森美にも紹介されていて。水と建築の美しい調和がありました。
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田中一村は栃木に生まれ、幼少期より南画を描き、1926年に東京美術学校へ入学。けれど2ヶ月で退学し、その後独学で千葉そして奄美で画業を探究、生前作品を発表する機会はなかったけれども、今日では熱心な支持を集める存在となっています。

この展覧会では奄美時代のみならず、幼少期から彼の画業の軌跡を捉える展示となっていました。

何しろ最初に展示された作品≪菊図≫を画いたとき一村(当時の雅号は米邨)少年は7才!神童じゃないか!父の影響を受け南画を学んだ一村はその才能を多くの画に記しています。

可愛らしい≪紅葉にるりかけす/雀≫と≪柳にかわせみ≫。滝に仙人がちょこんと座っているような≪観瀑≫。金地に綺麗な≪花菖蒲≫、青い露が美しい≪つゆ草にコオロギ≫。咲き降る≪藤図≫にシックな≪木蓮図≫。墨とピンクの≪紅白梅図≫、鈍色なエメラルドグリーンな≪瓢箪図≫、墨の山景に桃色が煌めく≪武陵桃源図≫と彼のまなざしが自然や虫に向けられていることがみてとれます。中でも梅が枝の波動と化していく≪墨梅長巻≫は十代での大作。

≪桃果図≫黄色の暖色が美しい≪菊図≫、葉の迫力がある≪蓮図≫、そして墨の葉が凄い≪蓮図 擬八大山人筆意≫。長命を顕わす≪菊水図≫と牡丹を画いた≪富貴賞図≫、そして仙人が食べる≪桃果図≫の生命力を画いた三作も素晴らしい。

そして20才の時に描いた≪蘭竹図/富貴図衝立≫の金色にカラフルな牡丹が咲き誇りそして青の葉がダイナミックな画は圧巻!裏の勢いの良い墨草も素晴らしかった。

そして≪南天とろうばい≫の赤の映え。鈍い青が印象的な≪浅き春≫。≪椿図屏風≫はまた金地に咲き誇る椿の樹が描かれ琳派な趣向。

23才で南画から別軸へ画業を変遷し30で一村は千葉へ移住します。個人的にはこれまでの作品も好かったけれども、一村のオリジナリティがここから大きく開花していく様が本当に素晴らしかったです。

シンプルで抽象的な≪石図≫、シャクヤクが美しい≪椿図≫、影が何とも印象的な≪竹≫。グリーンにレッドが最高な≪南天≫に木が勢いよく流れる≪白梅図≫。

そして≪棕櫚≫の火花のように弾ける植物描写!これは本当に素晴らしい!≪つゆ草≫の青のワンポイントもいいし、≪秋色≫の零れる赤。あの世が滲む≪彼岸花≫も好かった。

さらに≪秋日村路≫の素晴らしい事と言ったら!秋があふれている。一村には奄美を描いた画家という認識があったのですが、本展覧会で彼が画いた千葉の秋の朱黄の美しさを知れたのは本当に収穫でした。

流体がきれいな≪毒だみの花≫、黄色に白がいい≪粟≫、中心の赤と周りの黒がいい≪鶏頭≫。リラックスした≪ホオズキ≫にべた塗りで美味そうな≪柿≫。甘そうな南瓜に虫への温かい視線がみえる≪かぼちゃにキリギリス≫。

表情豊かな≪翡翠≫に二羽の関係性をみるのも楽しい≪軍鶏試作≫。牛がのどかな≪春郊≫、異世界な感覚があった≪黄昏野梅≫、≪桃華仙境≫のピンクも好かった。

木の影絵のような良さがいい≪千葉寺麦秋≫。淡さが好かった≪千葉寺はさ場≫。≪千葉寺収穫≫の田舎の美。≪千葉寺晩秋≫の木の色彩。葉の緑に赤が鮮やかな≪南天≫。≪みやま頬白≫や≪水辺に翡翠≫もまた好い。

向日葵の濃さのトーンがゴッホみたいな≪八重ひまわり≫。濃い塗り方の≪桐葉に尾長≫も本当に印象的でした。

ここから亜人物画のスペースが。紙の繊細さが伝わる≪お雛様≫にスイカな色合いの≪紙立雛≫。≪雛図≫は顔が好い。子どもの為の温かい心が伝わる≪お雛様≫も好かったし、男の子の為の≪兜≫も好かった。

すっくと立った≪蓮上観音図≫。浪がうねる≪あばさけ観音≫。女性の悟りの表情がある≪白衣観音像≫に羅漢の男らしさが伝わる≪十六羅漢像≫、≪羅漢図≫12点はユーモラスでした。

灰色の巣が暖かい≪巣立ち≫に、≪春林茆屋 仿謝蕪村≫・≪麦秋図≫・≪牛のいる風景≫・≪さえずり≫というスナップショット的な団扇作品も。

そして第二会場。38才にして画壇にデビューし雅号がいよいよ田中一村となります。ここから日展や院展への挑戦と、そして日本画壇・川端龍子との決別迄の作品が展開されました。

昏い夕景を画いた≪入日の浮島≫、網がモチーフの≪四ッ手網≫。ヤマボウシとトラツヅミが描かれた≪白い花≫は二作とも素晴らしかった。特に緑にあふれた方が好きでした。

黄葉の重なりが賑やかで楽しい≪秋色虎鶫≫、大胆な構図が好い≪葦によしきり≫。カケスの青が好い≪柿にかけす≫にキツツキの飄々とした顔が好い≪枯木にきつゝき≫。

農家の夜の風景が描かれた≪黄昏≫。そして賞に選ばれた≪秋晴≫は金地に琳派な画風。

≪浅春譜≫の空色。≪早春≫の里山。≪春林≫のにゅるっと伸びる翳。≪野梅≫のスパンコールのような白。≪千葉寺春彩≫のゴールデンなマジックアワー。≪晴日≫は青のグラデーションに黒く太い木影。ずばっと縦長な≪山桜≫や扇な≪露草に蜻蛉≫も好かった。

≪四季草花図(旧襖)≫≪千葉寺 麦秋≫の火花のような花の描写が素晴らしくて。しみじみと暮れていく≪水辺夕景≫にわらぶき屋根が劇画調に描かれた≪農家の庭先≫、里の情景だと≪千葉寺 浅春譜≫も好かった。≪冬景色≫は薄明に雪積る木々の姿。ピンクな≪野の馬≫もいいし、≪千葉寺 麦秋≫のトトロなデカい木や珍しい青空が描かれた≪仁戸名 蒼天≫、太陽のぬくもりを感じる≪菊花図≫も好かった。

そして≪秋色虎鶫≫のなんたる楽しさ!秋の綺麗さが詰まった素晴らしい絵画でした。本当に一村の秋の描写は快い◎

青い山影な≪筑波山≫もいいし、九州・四国・南紀の旅で描かれた≪阿曽村千里≫・≪僻村暮色~恵良村≫・≪僻村暮色≫・≪雨薺≫は大きなスケール感が好く、≪山村六月~北日向にて≫・≪新緑北日向≫はトロピカルな自然が好く、≪室戸奇巌≫の白浪も好かった。

さらに≪忍冬に尾長≫がとても素晴らしい!羽毛のふわっふわな感触が伝わり、尾長の柔らかさがなんとも絶妙で。

50歳にしてして奄美へ渡った一村。彼は69でなくなるまで南方の地で日本画の新領域を切り拓きました。

奄美へ発つ為の資金作りのための描いた大作襖絵≪四季花譜図(裏面:白梅図)≫・≪四季花譜図(裏面:松図)≫の花のレッドからライトイエローへのグラデーション。≪白梅図(裏面:四季花譜図)≫・≪松図(裏面:四季花譜図)≫の枝ぶりの良さ。≪紅梅図≫が苔が翡翠色で良く、≪百合と草花図≫の斑が好かった。

≪日暮れて道遠し≫のオバアと月、≪宝島≫の△な山。≪麗日~トカラの馬≫≪クロトン≫や≪与論島初冬≫など他の島々で描いた作品も。≪クロトン≫は鮮やかな赤と黄が熱帯で。

≪山中の雨≫の農村の湿度に≪鬼ヘゴと谷渡り≫のシダの影。≪林間夕照~峠の花≫も素敵で≪山路の花≫は蝶が描かれて。

≪パパイヤとゴムの木≫のオレンジに灰の果実もいいし、≪白梅高麗鶯図≫の綺麗なイエローも鮮やか。

≪紅梅丹頂図≫はタンチョウの後ろの梅が羽根のように広がって。≪漁樵対問≫はガジュマルに奄美の民が南画調に描かれて。≪百合と岩上の赤髭≫の小鳥が上に鳴く姿。≪クロトン≫はウォーホル的ですらあって、≪クロトンとカヤツリグサ≫の深緑に黄色の透ける耀きがまたいい。

そして≪初夏の海に赤翡翠≫が大胆に描かれたビロウの影にミツバハマゴウ、ハマユウ、アカミズキにオレンジの差し色がなんとも熱帯林の美があって。≪枇榔樹の森に崑崙花≫の彫り塗りで描かれたグレーの美。

≪奄美風景≫は海岩の影、もう一つの≪奄美風景≫は海草木の影。一村は影を印象的に使いこなす画家だなぁと想います。≪孤枩≫も奇岩の影。

参考資料にあった彼の品々も好かった。でかい≪木魚≫。≪帯留(おしどり)≫のカオ。≪帯留(みみずく)≫は夜な感じ。≪帯留(リンドウ)≫はカッコよかった。≪帯(菊図)≫はパステルでカラフルで。≪帯(竹図)≫はしみじみと良くて、≪花草文日傘≫のピンクに薄い植物模様。≪草花文角皿(絵付)≫と≪漢詩書角皿(絵付)≫も好かったし、≪粗画御礼(書)≫には彼はこんな字を書いていたのかと。≪根付(木魚)≫もでかかったし≪葉盆≫なんてのも。

そして最後のスペースに複製でおかれていたのは彼の代表作≪アダンの海辺≫。南国の果実であるアダンが印象的なこの作品は今は箱根の岡田美術館に展示され、収蔵は千葉市美術館だとか。いつかみてみたいなぁ。

≪クロトンと熱帯魚≫の黒赤なサカナがまた好くて。≪アカショウビン≫もトロピカルでいい。≪奄美冬彩≫は淡い奄美。≪奄美の海≫はいい藍色。≪奄美風景≫は曇天が多い奄美では珍しい水色の空。カラフルな≪与論島追想≫もいいし、サカナとイセエビが描かれた≪海の幸≫なんて作品も。そして若き日にも描いたモチーフの≪富貴昌図≫で円環を描き田中一村展は幕を下ろしました。いつか彼が画いた奄美にも来訪したい気持ちに成りました。

けれど佐川美術館はこれだけでは終わりません。

樂焼の当代当主樂吉左衛門館では≪巖≫という焼き物がまさに岩で、≪涔雲に浮かんでⅠ≫という作品はまるで宇宙の舟のよう。≪巌上に濡光あり I≫はアブストラクトな山水画、≪行行水窮處≫はカラフルな竹林で。

また佐藤忠良さんの彫刻作品が館内には展示されていて。≪チコ帽子≫という作品と≪帽子・夏≫という作品が好かった。
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”これだけみれて入館料千円とはいいなぁ、なんと堅田駅までシャトルバスも出てるとは。佐川男子に感謝”だと想って外へ出ようとしたらなんと平山郁夫の展覧スペースも!仏像を描いた作品やサマルカンド等の外地を描いた作品などかなりたっぷりな展示を駆け足で観て、シャトルバスに補助席で滑り込みました。3h満喫!素晴らしかったなぁ。

せっかく守山市まで来たしピエリ守山にでも行ってみようかとか等の気持ちにも駆られましたが、湖西線で京都へ。その旅模様はまた明日に描けたら◎




# by wavesll | 2018-09-14 05:29 | 展覧会 | Comments(0)

河井寛次郎展@パナソニック汐留ミュージアムにて扁壺を視る

汐留にて没後50年 河井寛次郎展ー過去が咲いてゐる今、未来の蕾で一杯な今ーをみてきました。
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入場するとまず目に入るのが山口大学所蔵の名品達。

≪二彩双龍耳壺≫の美しい黄色、黄緑。ライトな藍色がWaterfallする≪兎糸文火焔青香爐≫、緑が迸る≪緑釉人形図壺≫、灰に葡萄色が射す≪澱彩透文喰籠≫、黄色に焦げが好い感じに焼き付く≪三彩文盂≫、≪桃図碗≫はモダンな灰焼色、白の花が綺麗な≪繍花六方花瓶≫などとても良かった。

これら山口大学所蔵品などは撮影NGだったのですが、その後ろに在る≪絵手紙[松本春々宛]≫等写真OKな作品が多いのがこの展覧会の嬉しい処。ぱしゃりぱしゃりしていきました。

≪青瓷鱔血文桃注≫と≪青瓷鱔血葉文花瓶≫の”青瓷鱔血”は青磁に銅で赤を焼き付ける技法。赤紫の妖しい紅が素晴らしかった。また≪流し描壺≫はスリップウェアという英国のようなデザインのアマゾンな逸品。

ここで面白かったのは≪鳴壺≫という作品。”Huaco of Incas”といいペルーの音が鳴る二口瓶からインスピレーションを得ているというのが興味深くて。ペルーの古代文明モチェ文明の土器とかにも通じるものがあるなと想ったりしました。河井さんの創作の素には中南米もあったのかと。

しっとり輝く白青い≪戯鞠獅子≫や紅紫のグラデーションが美しい≪紅壺≫。そしてミラノトリエンナーレでグランプリを獲ったという≪白地草花絵扁壺≫。本人にはそこまで賞に気がなかったそうで、友人が出品して受賞したとか。この”扁壺”シリーズが、なんとも素晴らしくて。

メインビジュアルにも使われた≪三色打釉双頭扁壺≫、この異形に惹かれて馳せ参じたのでした。なんでも土管からインスピレーションを受けたとか。その隣にあった≪呉洲刷毛目大壺≫の”呉洲”という藍色の色彩も良かったし、同じく土管からインスピレーションを受けたという≪黄釉塗分扁壺≫はその色付け感覚が岡本太郎にも通じる感覚と言うか、時代感覚を超越する感じが好かった。

河井氏は中国・朝鮮の硯にもかなり刺激を受けていたらしく、≪黒釉水滴付陶硯≫やバスタブみたいな≪辰砂陶硯≫、雫が可愛い≪黄釉陶硯≫なんて作品も。また嗜好品の分野でも≪鉄釉打釉煙草具セット≫という深くてかる黒の作品も作っていました。


ここから扁壺が続いて。≪辰砂筒描花文扁壺≫は『度胸星』の四次元体のよう。≪灰釉筒描扁壺≫は三角形の口。≪鉄薬面取壺≫は12面体、≪呉洲扁壺≫は藍色のイカ形。≪呉洲辰砂線文扁壺≫も時を超えるフォルムでした。

珊瑚のような印象の≪碧釉蓋物≫、タコのような≪呉洲筒描扁壺≫、また中央アジア的な模様の≪鉄釉抜蝋扁壺≫も素敵でした。

羽根のようなドローイングの≪練上鉢≫、神の仮面のような≪碧釉貼文扁壺≫。≪三色打薬扁壺≫は織部と縄文がミックスされたような名品。≪白地魚手文大鉢≫にはフォービズムも感じ、≪呉洲泥刷毛目扁壺≫は海浪のよう。≪白地三色打薬扁壺≫の現代美術のような佇まいに≪呉洲貼文扁壺≫には地中海美術を感じました。

ここから寛次郎さんが手がけた木彫のスペースへ。大量の木彫面と木彫像には、これまたインカやアステカ的な意匠を感じて。また河井さんがデザインを担当したキセルや竹製椅子、さらには花鳥虫食器家具などの文様をデザインした≪小間絵集≫という作品も。

戦時中、窯が使用出来ない時代、河井氏はコトバと向き合うことで内面世界を深めていく増した。これらの書や陶板の作品も一部屋使って展示してあり、日々の彼の精神の発露をメッセージという形で観ることができました。

また次のコーナーでは河井氏がインスピレーションを受けた諸作品と、そこから創られた河井さんの作品が展示してあって。朝鮮、伊万里、沖縄、丹波、さらには英国に近似した馬目皿など、非常に多岐にわたるルーツが彼の創作にはあったのだと感銘を受けて。

その後、≪鉄釉球体≫や≪木喰仏≫等のコレクション・遺愛品、さらには学生時代のノートや蔵書等が展示してあって。最後に展示してあった松下幸之助から贈られた≪パナペット(R-8)≫は「このラジオが私の文化勲章だ」と喜んだそうです。

またパナソニック汐留ミュージアムにはジョルジュ・ルオーの部屋もあって≪アクロバット(軽業師VII)≫と≪古きヴェルサイユ(表)≫が素晴らしかった。

さらに美術館が4Fにあるパナソニックのビルの1Fには河井寛次郎氏の轆轤の部屋の際限もあって、展覧会入場料の千円でなかなかに愉しませて呉れました。16日の日曜日まで。

最後に撮った作品達の寫眞を。

≪象嵌花鳥文壺≫
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≪青瓷鱔血文桃注≫
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≪艶消釉蓋付水瓶≫
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≪青瓷鱔血葉文花瓶≫
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≪海鼠釉流し掛壺≫
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≪流し描壺≫
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≪小箱各種≫ ≪碧釉貼文陶筥≫ ≪草花文陶筥≫ ≪笹絵陶筥≫ ≪辰砂陶筥≫ ≪流し描六角陶筥≫ ≪呉洲菱型陶筥≫
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≪絵手紙[松本春々宛]≫
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≪墨画【青瓷紅班壺】≫
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≪白地草花絵扁壺≫
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≪三色打薬双頭扁壺≫
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≪呉洲刷毛目大壺≫
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≪黒釉水滴付陶硯≫
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≪辰砂陶硯≫ ≪呉洲筒描水滴≫
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≪黄釉陶硯≫
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≪筒描文水滴≫
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≪辰砂六角箸置≫
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≪呉洲筒描文杯≫ ≪白地線文杯≫
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≪鉄釉打薬煙草具セット≫
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≪鉄釉筒描文碗≫
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≪黄釉泥刷毛目碗≫
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≪呉洲丸花文蓋付壺≫
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≪黄釉塗分扁壺≫
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≪灰釉筒描扁壺≫
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≪碧釉蓋物≫
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≪鉄釉抜蝋扁壺≫
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≪練上鉢≫
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≪碧釉貼文扁壺≫
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≪三色打薬扁壺≫
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≪白地魚手文大鉢≫
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≪呉洲泥刷毛目扁壺≫
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≪白地三色打薬扁壺≫
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≪呉洲貼文扁壺≫
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≪木彫面≫
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≪木彫像≫
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≪呉洲陶彫像≫
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≪辰砂陶彫面≫
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≪灰釉陶彫像≫
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≪呉洲陶彫面≫
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≪連結器写真新聞切抜き≫
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≪小間絵集≫
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≪キセル[デザイン]制作・金田勝造≫
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≪陶板「眼聴耳視」≫
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≪蓋物「喜者皆美」≫
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≪陶板「かざりのない高さ 人間の登れる高さ」≫
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≪書≫
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≪赤絵盒子≫
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≪打釉扁壺≫
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≪流し掛け耳付壺≫
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≪流し描鉢≫
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≪鉄釉球体≫
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≪木喰仏[十一面観音菩薩像]≫
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≪朝鮮 白磁壺≫
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≪朝鮮 輪花十二角膳≫ ≪釣り鐘火鉢(制作 金築運一)≫
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≪瀬戸 馬目皿≫
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≪黒田辰秋 根来鉄金具手箱(愛用ネクタイ入)≫
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≪黒釉碗≫
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≪身辺遺愛品≫
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≪学生時代ノート(東京高等工業学校窯業科)≫
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≪覚え書きノート≫
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≪『火の寄贈』(自家製本)≫
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≪蔵書 『日本的霊性』 ファブル科学知識全集1 『天體の驚異』 『ファブル昆虫記 1』 日本文庫19『キェルケゴールの言葉ー哲学編ー』 サン・テグジュペリ『空の開拓者』 根岸磐井『出雲における小泉八雲』 御大典記念『ドン・キホーテ 上』 谷口雅春『生命の實相』≫
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≪河合須也子追悼歌(寛次郎 娘〈号 紅葩〉)≫ ≪書簡(天界酒造 山本興三郎〈母方叔父〉宛)≫
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≪パナペット(R-8)≫
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≪轆轤(ろくろ)部屋再現≫
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# by wavesll | 2018-09-11 22:17 | 展覧会 | Comments(0)

建築の日本展@森美を建物画像LINKで再構築 環境を思想で設計するArt, 木造模型の魅力

建築と日本展 その遺伝子のもたらすものを森美でみてきました。
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物凄い盛況。確かに建築の展覧会で私が見たなかでは一番面白かったかも。その要因は模型が魅力的だったのも大きくて。木のチカラ。渋谷の空中都市計画とか日本の建築(/計画)はぶっ飛んでる。先日言葉の仮想性について書いたけれども、自然・環境・空間の中で思想藝術を実装するArt作品としての建築の魅力を堪能できました。

建築の展覧会は未だに慣れないことが多くて、”ほええ”といいながらさらっと眺めるだけでも相当に密度の高い展示に湯あたりして。未だ受容体と言うか、掘るためのスコップを研いでいる状態。この記事では後へのメモとして、百点の展示品の建築を、その公式ページ等が存在するものはLinkを貼っておけたらなと想います。



























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≪パワー・オブ・スケール≫ 齋藤誠一+ライゾマティクス・アーキテクチャー
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木・水・石。NATURALの内側からの力をしなやかに開放する日本建築がとても好きになりました。
建物を建てるという事は、本当に細やかな心づかいの上に成り立つことで、と同時にマクロとして空間を造ることも求められて。
相対性理論と量子力学を統合するような、宇宙物理学者のような、理論と実験の究みをみたような感銘を受ける展覧会でした。17日まで。


# by wavesll | 2018-09-10 04:53 | 展覧会 | Comments(0)

界隈の外へ広めようとするなら



ボルダリングジムに入会してしまいました。ルビコン川を渡ったwプールが閉まる時期に締まった躰を目指したし。腕とか太くなったら嬉しいなぁ。

今まで中学の卓球部は別として、取り組んだスポーツは大学時代のサイクリングとマラソン位だったのですが、ボルダリングは個人競技とはいえ今までと比べると技術的な要素が大きいスポーツらしいスポーツで。

ホットヨガをちょろっとやった時も待機時間にスゴイ体勢でポージングしている人がいて”仙人だ”と想ったものですが、ボルダリングジムの練達者の人の動きなんかはスパイダーマンというか、カミ。これで全国レベル、世界レベルになったら界王神レベルかと。

そう想ってNHKBSで放送された世界ユース選手権をみたのですが、一撃で決める様は超人過ぎてもはやショウとしてみてしまうレベルでした。

スポーツは自分の身体そのものが本質となるから、その制約が面白いなと想います。それから比べると言語の表現と言うのはすぐ簡単に「K2を3秒で駆け上がった」とか書けてしまう。言葉はヴァーチャルであるから、薄っぺらにならないかは文章にいかに身体性を入れられるかなのだなぁと。

またショウとして楽しませるレベルのパフォーマンスでなく全然でも、自分の身体を動かせば脳内物質が出るから全然楽しいという。ボルダリングジムの中にもコミュニケーションはあるけれど、他者と比べるというより自分自身の過去のパフォーマンスと比べて向上を愉しむ視点が持てるとぐんぐん楽しめそうな気がしました。

先程言語は物理と比べていかようにも楽に表現できる(故に差別化に別軸の工夫がないと面白くない)と書きましたが、プレイヤーでなく何かの鑑賞レビューなんかはさらに”執筆における抵抗・摩擦”が無いゆえに差別化しようとして捩子くれるパターンって結構あるなぁと想ったのでした。

プロの批評レベルに、基礎知識や関連情報のエヴィデンスで積み上げるというのが王道の方法だけれども、鑑賞者として差別化しようとした時に自分がやってしまいがちだったのは”どんどんコアなもの、レアなものをDigる道”だったなぁと。レッドオーシャンで勝負するのではなくブルーオーシャンを求めて海を渡り続けたというか。

勿論、新雪のパウダースノーほど滑っていて気持ちいいものはないですが、別視点で”その文化を伝道する”みたいな目線でみると、これは相当留意しないとうまくいかないものだなぁと想います。

オタク的な人がやってしまいがちなのは、趣味仲間を増やしたいんだけれど、ついその文化の一番濃厚なところをそれも夥しく出してその千尋の谷から這い上がった獅子の赤子をトライブに入れたい、みたいなタイプで。

でも、例えば自分はボルダリングはあくまでレジャーというか、スポーツとしてガチで極める気には今はなっていないし、運動音痴なだけど楽しみながら筋トレみたいにできたらいいなぁくらいの人間で。初心者の前の部外者は大抵そういうライト層なものではと。

そんな自分も「展覧会にデート目的で来る奴は本当の美術好きじゃない」とか想っちゃったりするので、コアな人からはライト層はそりゃ軽く捉えられることもあるかもなぁと。

でももしある人が自分が好きなものの良さを”わかってない人”に伝えようと想ったら。初心者への目線を忘れているとフレッシュマンが入らずにシーンが先細っていくこともあるのかもなぁと想います。

勿論ガチコアだけで回っていけたらそれは幸福なことだと想いますが。最初はデートの為でもいいじゃないかとw桜木花道だって最初は春子さん目当てだったしw

何かを好きになる気持ちが芽生えるって、念能力の会得にも構造が似ているかもしれないと想ったりします。

強い念攻撃の洗礼を受け、ダメージを追いながらも急激に目覚めることはあるけれど、基本は自分のオーラの流れを意識することから初めて修業の中時間をかけて開花させていくことが王道で。

自分の場合もボルダリングは前からメディアを通して興味が湧いてて、その上で身近な人が始めて誘われて、一度ビジターでやってみて、そこからちょっと間が開いてから二度目でビジターがなくて”じゃあ会員登録します”と。単純接触効果というか、幾度もアクションを重ねられて自分でも行動に繋がって。

鴎庵で音楽を紹介したり展覧会レポで「おすすめです」とか書いていますが、私自身はそれ一撃でリスニング・鑑賞まで行くとは想っていなくて、そこに繋がるまでの100の働きかけの一つになれたら嬉しいなぁという想いです。基本情報に欠ける記事になりがちなのはアレですが、それこそ今はサーチしようと思ったら幾らでも惚れますからね。

そういった意味では文章における身体性、筆力と言うのは、一つには記述の精確性と実在感をいかに与えるかというところなのかもしれません。それが”内容”というか。妄想を書くにしても、いかに伝わるように書くか、鴎庵を始めてもう十数年経ちますが、未だに筆力はまだまだ。ラップトップの鍵盤を弾く腕をほんのちょっとでも上げていきたいなぁと希を述べて拙文を終わります。

# by wavesll | 2018-09-09 05:04 | 小噺 | Comments(0)

BBC 『戦争と平和』 戦火と恋、爛れなき誠の幸福へゆく人間賛歌

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BBCによる『戦争と平和』をみました。
トルストイによる大長編として知られる古典作品のドラマ化。放送はもう数年前なのですが、大分間を開けながらちょぼちょぼ見た結果、足掛け2年ほどかけてみることになりました(苦笑)

と、いうのも原作を未読だったのですが、特に序盤はドロドロ系のメロドラマで。主人公のピエールのぼんくらっぷりも相まり、みるのがかなりエナジーを使う感じで。後半になるにつれ戦争が繰り広げられ物語の速度強度が増していく構成。司馬遼太郎『坂の上の雲』なんかは青春篇の方が面白く日露戦争になると面白くなかったのですが、映像化されたこともあってか逆の読後感となりました。恋愛描写と戦火の両立は脚本家が『ブリジット・ジョーンズの日記』や『ハウス・オブ・カード』のアンドリュー・デイビスという複数ベクトルのバックボーンがある方だからかもしれませんね。

ヒロインのナターシャがなんか見た覚えがあると想ったら『ベイビー・ドライバー』や『シンデレラ』のリリー・ジェームズで。美麗なれどもその浅慮から悲劇も浴びる女性。そしてその恋の相手となるアンドレイ役のジェームズ・ノートンもいかにも英雄然とした立ち姿は秋山好古のようでもありました。

一大歴史絵巻であると共にポール・ダノ演ずるピエールのビルドゥングス・ロマン。空想的で地に足のついてないボンボンから、渡世の辛苦、決闘、そして戦争を越え、苦しみの中で逞しさを増していく姿には心を随分と感銘させられました。この役者さんの説得力は凄いですね。

そして、戦争の対比となる「平和」なのですが、平和がいつまでも過ぎると爛熟するというか、恋愛を越えた性愛や、貴族のマウンティングの戦が起きるのは人間社会の業ですね。その贅肉が戦争によって洗い流されて、純粋な仲間意識が育まれることもある。

けれども敵による非道な支配や破壊をみたり、また『この世界の片隅に』『火垂るの墓』をみた後の私たちは戦争における日常は同胞の間でも美しいだけではない、人の醜さや軋轢が出る極限状態だと知っています。そして大阪や北海道の災害を目の当たりにした今、安易に悲劇に美を見出すことの愚を知っています。

極寒でも極暑でもなく、恋愛の花が咲くくらいの刺激気候にあれれば良いかもしれません。しかしそれにはきっと自分を律する意思が要るのでしょう。また速度を出す快楽を否定するというか、あまりに規範を絶対視するのもHuman Rightsの否定になります。ピエールもただ安牌を選び続けたわけでもなく、虎穴にいることで成長を掴みます。

誠と賭けとの試行錯誤が人生なのかな、そして仮にどん底へ落とされても道を切り拓いていくのは己、そんな人生賛歌が描かれたドラマでもありました。

# by wavesll | 2018-09-08 04:45 | 映画 | Comments(0)

NISSAN FORMULA E@日産グローバル本社ギャラリー

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# by wavesll | 2018-09-06 21:14 | 展覧会 | Comments(0)

ダットサン240Z 1972年第41回モンテカルロラリー総合3位 ダッドサンブルーバード1600SSS 1970年第18回東アフリカサファリラリー総合優勝車

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# by wavesll | 2018-09-06 19:17 | 展覧会 | Comments(0)

silentwave 2018 - 07 - 14 - Live in rural 山の清澄な風空に心躰を整う

silentwave 2018 - 07 - 14 - Live in rural (soundcloud)
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7月に長野県佐久市の内山牧場キャンプ場で行われたオープンエアパーティーRural. 山麗の快い環境の中で好い音が鳴る電子音楽Fest.

ここに載せたのはsilentwaveさんが朝一に奏でたLive. 早朝に氣が満ちていくようなAmbientの響き。早めに起きて、これを聴きながら軽く朝食と新聞をチェックして珈琲。澄明で一拍おいて喧騒へ。山の空気から真新しい新聞の匂い、食べ物の薫り。長い朝の時間を過ごす暮らしを最近この音で過ごさせてもらっています。

一日のスピード、人生の速度、自らでペースを掴んでいくために、アンビエントやドローンは快く何だか豊かな体験を呉れるな、なんて想います。ケに清らかなWaveを。今日も一日が始まりますね。

# by wavesll | 2018-09-05 07:18 | Sound Gem | Comments(0)

藤田嗣治展@東京都美術館 乳白色と色彩の土地

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没後50年 藤田嗣治展を東京都美術館にてみてきました。

会場はかなり混んでいて。丁度今日は展示替えの前期の最終日だったのもあったのかもしれません。この展覧会、Foujitaの画業の全貌が観れ、大変観甲斐のある展示となっていました。

最初の部は原風景。≪自画像≫は23才でまだオカッパでない若き日の藤田が。軍医だった≪父の像≫や黒田清輝の外光派の影響が見て取れる≪婦人像≫≪朝鮮風景≫も。

そこからパリでの初期作品へ。キュビズムの影響を受け、動きをキュビズム的に落とし込んだ≪トランプ占いの女≫であったり、パリの灰色の街並みの絵画たちが。そんな中で≪目隠し遊び≫は煌びやかな金箔に友人でもあったモディリアーニの影響を受けたような女性たちがゆらりと立っていて印象的でした。

そして≪二人の少女≫・≪二人の女≫・≪花を持つ少女≫という灰色の背景で青白い肌をした女性たちの絵画が創られ始めて。郷田マモラ的と言うか、藤田独自の女性画スタイルの萌芽がみてとれます。

また厨房画としても美味しそうな≪野兎の静物≫や、持ち物から自画像を顕わすような≪私の部屋、目覚まし時計のある静物≫、同じく持ち物画で黒人が描かれた皿が当時のパリでのジャズ人気を想起させる≪貝殻のある静物≫も良かった。

III部 <1920年代の自画像と肖像ー「時代」をまとうひとの姿>ではいよいよフジタのオリジナリティが顕れてきます。

1921年に描かれた≪自画像≫は御馴染みのおかっぱ頭にもうなっているけれどまだ不安そうな顔つきだったのに対し、1926年の≪自画像≫は自信に満ちた目の輝きがあり、1929年の≪自画像≫は自然体のリビングでの姿が。猫もいい顔してる。乳白色の下地に墨色で細い線で描く手法が軽やかに美しくて。

また他者の肖像画も。≪座る女≫のもこもことした美と、ジュイ布の柄みが印象的で、≪エミリー・クレイン=シャドボーンの肖像≫は銀箔のバックにソファーに横たわる年を召した女性がまるでクレオパトラのようにオーラがあって。≪人形を抱く少女≫は影が差すオカッパの少女の黒灰と明るい白い背景のコントラストが明瞭に美しかった。また≪猫≫もさらりとしたアクセントがありました。

そしてフジタの藝術はさらに飛翔します。IV <「乳白色の裸婦」の時代>。

「乳白色の裸婦」の時代最初期に描かれた≪横たわる裸婦≫の翳を帯びてしっとりと美しい白い肌は、陰部の黒や唇・乳頭の薄桃色がとても映える効果を生んでいて。

この頃のフジタのミューズを画いた≪裸婦像 長い髪のユキ≫はその色白さからフジタからユキと呼ばれたリュシュー・パトゥさんのブラウンがかった金髪の美しさとベッドの乱れが印象的。

そして≪タピスリーの裸婦≫の可愛らしい表情と麗しい肢体。やはり白い身体にピンクの乳首が綺麗で、ジュイ布の背景に柔らかい陶磁器のような肌がなんとも美しかった。

≪五人の裸婦≫は「視覚」「触覚」「聴覚」「味覚」「嗅覚」の五感をあらわす女性たちの姿。≪舞踏会の前≫はユキをはじめとした裸婦たちが仮面舞踏会のバックステージにいる姿。大きな画でもフジタの描く女性は耀きを放って。

≪砂の上で≫貝殻に囲まれている女性の姿は仏のよう。夜が溶けていくような≪横たわる裸婦≫、肉体に立体感がでてきた≪裸婦≫、≪立つ裸婦≫には筋肉感も。バッカス柄のジュイ布の≪友情≫には2人の女性の繋がりが情愛の美があって。ボウイのような女性とブルネットの女性が描かれた≪二人の裸婦≫も良かった。

一度完成形に達した藤田の絵画はしかしここで大変革を迎えます。V <1930年代・旅する画家ー北米・中南米・アジア>はユキと別れ、新たに出来た恋人マドレーヌと2ヶ月の中南米旅行などへ出かけた時期の作品群。

≪モンパルナスの娼家≫は毒々しい赤色などの画、中央にいる恐らくは支配人の黒人の老婆の煌びやかなネックレスもどぎつい色彩。ピエロ2人とギャルとマッチョの≪町芸人≫、リオの精悍で武骨な男性と逞しさも感じる女性が描かれた≪カーナバルの後≫もいい。マドレーヌが描かれた≪婦人像(リオ)≫なんて作品も。

≪リオの人々≫に描かれた黒人たちの本当にいい表情、そして≪ラマと四人の人物≫の伝統衣装に身を包んだ人々のとびぬけた格好良さ。≪狐を売る男≫のキツネ達も相まった妖しさ。

日本に来た藤田達。大阪のホテルで描かれた≪裸婦(マドレーヌ)≫は乳白色の肌。いつだってこの技は出せるのだなぁ。日本の人々を画いた≪ちんどんや職人と女中≫≪魚河岸≫の人々は黒人のようで。江戸趣味のカラフルな部屋でくつろぐ≪自画像≫が楽しい一方で、マドレーヌを亡くした藤田のパリへの郷愁が感じられる≪一九〇〇年≫も光があふれて美しくて。

木戸孝允と親族を画いた≪殉教者≫という作品も。≪秋田の娘≫にフジタはロシアやシベリアに繋がる恥じらいを感じたそうで。沖縄で描かれた≪客人(糸満)≫≪孫≫はオバアなどがやはり黒人のように描かれていて。

パリで産み出した藤田の灰白の画風は、パリの町の色彩がモノトーンだったことも大きく、それに対して南米や日本は色彩にあふれた土地で、画家は土地に感応して作品を生み出すのだなぁと。日本人の描き方からすると、藤田は西欧の水を完全に自分のスタンスとしていたのだと感じて。その西洋を内在化するまなざしは藤田が監督した≪映画「現代日本子供集」≫にも現れていたと感じます。

そんな藤田は再び渡仏するのですが、時はWW2。彼は<「歴史」に直面する>こととなり滞在は短いことになります。

≪サーカスの人気者≫は好い表情をしたイッヌ達。≪争闘(猫)≫横浜美術館で観た蔡國強の作品を想起。そして猫はどの地域でも猫なんだなぁと。≪人魚≫は西洋人な骨ばった顔つきの人魚と、日本画的なナマズが対照的で。

そして戦争が進む中で、藤田は戦争画を描いていきます。

1943年の≪自画像≫≪キヤンボシヤ平原≫はトレードマークのオカッパ頭を丸刈りに。カンボジアを画いた≪キヤンボシヤ平原≫という風景画も。
そして≪アッツ島玉砕≫。写真と想像から描かれたこの大作は血と泥で茶に染められた夥しい死体の山、山。≪サイパン島同胞臣節を全うす≫も兵士の男たちは茶に染まり、数少ない女性たちのみがうっすらと青を遺すのみという画。

藤田はこれらの戦争画を自発的に描いたらしく、戦後はその責任を問われて日本を去ることとなります。会場にはフジタのスクラップブックや日記が展示してあったのですが、その保管状況にも彼の心情が表れているように感じて。

そしてそれまでの画には「嗣治」というような漢字のサインが入っていたのが、これからの画には「Foujita」とアルファベットのみとなっていくことになります。

VII部は<戦後の20年ー東京・ニューヨーク・パリ>

≪優美神≫はボッティチェリにも影響を受けた三美神。乳白色でない健康的な肌の色でした。一方で≪私の夢≫は動物たちが乳白色の横たわる女性を囲む涅槃図的な作品。≪マザリーヌ通り≫は乳白色の街並み画。≪猫を抱く少女≫は子供がぷくっとして可愛らしい。

そしてNYで描かれたパリの画としてはメインビジュアルにも使われている≪カフェ≫が。憂いを帯びた、理知的さも感じさせる表情の女性。額縁もフジタ製で。同じくNYで描かれた≪美しいスペイン女≫もレース等の黒い服飾に包まれた可愛らしい女の人の画でした。

ここにきてフジタの画はまた新たな段階に進んだというか、油絵なのだけれどより水彩画的なマチエールになっていくというか。そして現代的なイラストレーション感覚も高まっていく印象があります。

擬人化された動物たちが暮らしを営む≪ラ・フォンテーヌ頌≫≪フルール河岸 ノートル=ダム大聖堂≫・≪ホテル・エドガー・キネ≫・≪室内≫には灰色のパリが。≪姉妹≫はベッドでパンの朝食を食べる二人の女の子の画。

≪家族の肖像≫は白髪になったオカッパ姿の自画像。その後ろの壁にはお父さんと妻である君代さんの画が。≪夢≫は色っぽさのある寝台画。≪人形と少女≫も可愛らしく。初期の少女画は写生していたそうですが、戦後の子供画は想像で描かれたものだそう。≪小さな主婦≫はバゲットを抱える女の子。

≪ジャン・ロスタンの肖像≫は知性を感じさせる絵で、本当にこの人は絵画が上手いなと。≪すぐ戻ります(蚤の市)≫はスナップショット的な画。

そして≪ビストロ≫はパリの街中のビストロで食事などを愉しむ人々の姿が美麗に輝かしく描かれていて、パリの喧騒とお洒落さが空気として伝達されて。そして≪機械の時代≫は当時出てきた最新技術をおもちゃとして愉しむ子供たちを画いて、彼らの将来=未来を画いた作品。

フジタはフランスの白に魅入られていたように感じていたけれども、ここにきて欧州での描写に色彩が射して。フランスを永世の棲み処と定めて、彼の目がさらなる変化を遂げていることを感じました。

フジタは日本でも手仕事な日用品を集めることを行っていましたが、自分でも手仕事を実作していて。それら≪装飾木箱≫・≪ワイングラス≫・≪装飾皿(自転車に乗る猫)≫・≪装飾皿(浴室の猫)≫・≪皿(猫の聖母子)≫・≪皿(猫のキリスト降誕)≫・≪花瓶≫・≪角皿≫も展示してありました。

最後のVIII部は<カトリックへの道行き>

1952年の≪二人の祈り≫は聖母子に祈るフジタと君代さんの姿が描かれ、カトリックの洗礼を受ける以前から基督教に想いがあったことを忍ばせます。≪教会のマケット≫は教会の模型。フジタは結構色々なマケットを所有していたそうです。

≪黙示録(四人の騎士)≫≪黙示録(七つのトランペット)≫≪黙示録(天国と地獄)≫は緻密で幻想的な画風で、Serphのジャケのような、イマの感覚に即座に繋げられるような絵画。≪聖母子≫は古屋兎丸を高次元で上達させたような現代的な画風と中世的な柄が交わる画。

1959年の≪キリスト降架≫は洗礼を受けてから初めてのXmasに描かれたという作品。≪礼拝≫は最後の個展に出されたという作品で、神々しい細身のマリアが金箔があしらわれた、フジタの晩年の一つの到達点。

≪マドンナ≫は黒人の聖母と天使が描かれた作品で、表に青い衣に包まれた神の子イエスと裏面に大人のキリストが描かれた≪十字架≫は君代さんがフジタの死後に最期まで大事にしていた作品。

パリにて乳白色の画風を確立し、西洋の灰白に対してアジア・中南米のどぎついカラフルさから、西洋文明の白へ魅入られたようにも見えたフジタが最後の段階でパリの街景や宗教的な風景に彩を見出した藤田嗣治の生涯の流れは時代の奔流の中で呼吸を刻み付け、そして時代を越えていく。一つの巡礼路をみるような展覧会でした。

# by wavesll | 2018-09-03 03:20 | 展覧会 | Comments(0)

民謡クルセイダーズ, The Gravity Project & 桑原あい ザ・プロジェクト Live at 東京JAZZ the PLAZA

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代々木公園で行われている東京ジャズへ行ってきました!

まず演っていた豪州のBAND、The Gravity Projectは今回日本人の尺八奏者を入れたり、箏を弾いたり村上春樹『1Q84』からインスピレーションを得た日本語ラップを入れたりTOKYO仕様。特にラストの楽曲のインプロの迸りには目を瞠るものがありました。

そして御目当て民謡クルセイダーズ!
中南米のサウンドで民謡を鳴らす!サルサとか、ギターが効いたのはチチャかな?70sのカシオKeyの音がなんともサグくて、そして謡い上げるVoが本当に上手い!素晴らしく酔いしれあがる!ほんと日本人のソウルに打ち響く音!

盛り上がる盆踊りSceneからも立ち上がるように多種多様な音楽を「音頭」として飲み込んできた奔流が逆転するというか、海外のリズムで民謡をPlayするというのは壱大発明・BABYMETAL並みの爆発的イノヴェーションじゃないかと。蝉時雨もいいスペシャルエフェクトに。

もっのスゴい盛り上がってアンコール迄かかって炭坑節をブーガルーで!10inchヴァイナルでリリースもされるとか。月がでたでた月が出た◎

そして本日ラストにみたのは桑原あい ザ・プロジェクトも素敵で。何しろ「サイヤ人」と紹介された千住さんのドラムがもう超サイヤ人ブルー級のヤバさ。Baの鳥越さんも兵。そして桑原さんのピアノが流麗に奏でられて。
先日音源で聴いた「MAMA」、ライヴでのラップ抜きverも素晴らしかった。雨女とのことでしたが最後には雨も止んで、素敵な宵と成りました。




# by wavesll | 2018-09-02 00:01 | Sound Gem | Comments(0)