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国立トレチャコフ美術館所蔵 ロマンティック・ロシア展@Bunkamura

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Bunkamura ザ・ミュージアムにてロマンティック・ロシア展をみてきました。
この展覧会では19世紀後半から20世紀初頭までのロシア絵画を、四季の風景や人物画であらわしています。

最初は「春」。アレクセイ・サヴラーソフ≪田園風景≫の林檎の樹に咲く花で幕が開けます。イサーク・レヴィタン≪春、大水≫の白樺のスナップショットのような景、ワシーリー・ヴェレシャーギン≪アラタウ山にて≫の鹿、イサーク・レヴィタン≪樫の木≫の聖剣伝説のような綺麗さ。そう、綺麗で、写実的な絵画世界は現代のCM等にも共鳴する様な感覚。アブラム・アルヒーポフ≪帰り道≫はGMOのガッキーのCMのよう。しかし同時代のフランス絵画の表現の冒険からすると”きれいなだけに終わるのだろうか”なんても想ったり。綺麗なのだけど。

そして「夏」。色(ツヴェート)と花(ツヴェトーク)の語源からの冒険的な表現のミハイル・ヤーコヴレフ≪花のある静物≫から始まり、ボリス・クストージエフ≪干し草作り≫のマトリョーシカ的な朴訥な画。イワン・シーシキン≪樫の木、夕方≫はパキっとしていて綺麗。熊たちが遊ぶイワン・シーシキン≪松林の朝≫もいいし、イワン・シーシキン≪正午、モスクワ郊外≫の夏の入道雲。アポリナリー・ワスネツォフ≪祖国≫とワシーリー・ペローフ≪植物学者≫の透明感にアルカージー・ルイローフ≪静かな湖≫のパタゴニアの広告のような濃い自然。そしてレフ・カーメネフ≪サヴィノ・ストロジェフスキー修道院≫はなんと『惑星ソラリス』の撮影があった地を描いた絵画だとか!ロシアの夏は確かにタルコフスキーが寫した水草の透明感に通じるものがありました。

そしてイワン・アイヴァゾフスキー≪海岸、別れ≫のイタリアの海の夕暮れに、≪嵐の海≫の水色の海に空に開けるサミットの美しさ。

それでもまだ想像を超えてはこなかったのですが、ニコライ・ドゥボフスコイ≪静寂≫にはぶっ飛ばされて。豪雨が降る直前の雲の圧倒的な存在感が宙に浮かんで。超自然的な光景にも感じる、”ここにしかないカタチ”がありました。

「秋」の訪れ。エフィーム・ヴォルコフ≪10月≫の白樺林に落ちる黄葉。セルゲイ・ヴィノグラードフ≪秋の荘園で≫は黄色い建物がGood. グリゴーリー・ミャソエードフ≪秋の朝≫は黄葉の森の美しさがめいっぱいつまった作品で。秋を擬人化したイワン・ゴリュシュキン=ソロコブドフ≪落陽≫も美女でした。

ついに「冬」。ワシーリー・バクシェーエフ≪樹氷≫のきらめく氷の美。ミハイル・ゲルマーシェフ≪雪が降った≫のガチョウの可愛らしさ。アレクセイ・サヴラーソフ≪霜の降りた森≫も綺麗で。ロシアでは樹氷は霜の概念に含まれるそうです。また春になると溶けてしまう伝説を描いたヴィクトル・ワスネツォフ≪雪娘≫に、3頭だての勇壮なダイナミズムを描いてくれたニコライ・サモーキシュ≪トロイカ≫も好かった。

そして人物画。何より女性たちの絵画が素晴らしかった。

やはり群を抜いて素晴らしかったのがイワン・クラムスコイ≪忘れ得ぬ女≫。憂いを湛えるなんとも美しい女性に惹き込まれ、一説にはアンナ・カレーニナともいわれるこの女(ひと)にはときめかされました。

またクラムスコイの≪月明かりの夜≫の映画の名シーンのような場面もまた麗しい女性がいて。イリヤ・レーピン≪画家イワン・クラムスコイの肖像≫では彼自身のダンディな姿も描かれていました。

ヴィクトル・ワスネツォフ≪タチヤーナ・マーモントワの肖像≫のちょっと非バランスな瞳の美しさ。ミハイル・ネーステロフ≪刺繍をするエカテリーナ・ネーステロワの肖像≫の知性を感じる佇まい。ワシーリー・スリコフ≪カリーナ・ドブリンスカヤの肖像≫のキリっと可愛い姿にフィリップ・マリャーヴィン≪本を手に≫の実直な美に、ニコライ・カサートキン≪柵によりかかる少女≫は森の香りがして。パーヴェル・チスチャコーフ≪ヘアバンドをした少女の頭部≫はツルゲーネフ『あいびき』から着想を得たものでした。

子どもたちの画も良くて。
ウラジーミル・マコフスキー≪小骨遊び≫とイラリオン・プニャニシニコフ≪釣りをする子供たち≫のいきいきとした姿。一方でアレクセイ・ステパーノフ≪鶴が飛んでいく≫は荒涼とした草原に子供たちが風に吹かれている姿で。オリガ・ラゴダ=シーシキナ≪草叢の少女≫のプラトークとサラファンの赤ずきんのような少女の可愛らしさ。アントニーナ・ルジェフスカヤ≪楽しいひととき≫の幸せな一時に、アレクサンドル・モラヴォフ≪おもちゃ≫は赤で明るい太めの筆遣い。

セルゲイ・ヴィノグラードフ≪家で≫の調度品と子供の佇まいからのドラマ性。グリゴーリー・セドーフ≪フェオドシア・オゴロードニコワの肖像≫のモデルの不安定さや知性に、ワシーリー・コマロフ≪ワーリャ・ホダセーヴィチの肖像≫の人形と遊ぶ可愛らしい盛りの幼女にアレクサンドル・キセリョフ≪本に夢中≫のキュートさ。オリガ・デラ=ヴォス=カルドフスカヤ≪少女と矢車菊≫の可愛らしさにはほっこりしました。

最後の間は「都市と生活」
ニコライ・トレチャコフ≪ダーチャでの朝≫は美術館創始者の甥によるダーチャ(別荘)の風景。グリゴーリー・セドーフ≪民族衣装を着たクルスクの町娘≫の神々しさ。

またニコライ・クズネツォフ≪祝日≫はこの展覧会のピークの一つで、草原に寝そべる少女がハイレゾな筆致で描かれて。写実で描かれる素晴らしい光景でした。

さらにセルゲイ・スヴェトラーフスキー≪モスクワ美術学校の窓から≫の聖なるモチーフにニコライ・グリツェンコ≪イワン大帝の鐘楼からのモスクワの眺望≫の金色の建築の装飾という年風景の画も。アレクセイ・ボゴリューボフ≪ボリシャヤ・オフタからのスモーリヌイ修道院の眺望≫の水辺はまるでイタリアの風景のような味わいがありました。そしてニコライ・タールホフ≪朝食≫は印象派的な筆さばきで。

この時代のロシアの風景画を始めとして印象派などの革新ではなく写実の中でスナップ写真的な美を現したロシアの地政学的な絵画の進化のバランスになかなか面白いView体験となりました。1/27まで。結構人出がありましたのでお早めがお薦めです。

by wavesll | 2019-01-11 21:21 | 展覧会 | Comments(0)

道場 (八木美知依&本田珠也) 灰野敬二 空間現代|BGM: 生西康典 Live@Super Deluxe

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マイラストスーパーデラックス。淋しさを昇華する素晴らしいパフォーマンスばかりでした。

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最初に出てきたのは空間現代。地球を支えるアトラスのように天地開闢以来千変万化し続くビッグマシーンのような打音楽。スリーピースのガレージマスロックとしてのソリッドさと劇性な妖しさもあって。

生で観る醍醐味というか「叩かない打音」が響くのがとても刺激的でした。

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そして灰野敬二さん。ライヴで観る初灰野は、暗黒の中にぼんやりと顔が浮かび上がって聲明というかホーメイで始まりました。怪。

次にブラスドラムを壊れる程ブラシで叩いて。こちらも鳴らさない打音のアクション。

そこから写真を載せた謎の鉄琴楽器?の天獄な音。金属音ってこの世ならざる感慨を与えるのだなと。無慈悲な天使が闇に遊び様な感覚を覚えました。

そしてタンバリンを壊れるほど打ち付けシンバルをハンマーで叩いて。そこから両手シンバルで水鳥が地に落ちたかのように羽搏いて、床や壁にシンバルを叩きつけて。SPDXの建物自体で音響を鳴らしていました。

演奏を終え、鳴りやまない拍手の中で「Thank you Super Deluxe」か「See you soon Super Deluxe」か叫んで(どちらか聴き取れなかった)。この箱で鳴らす音楽への愛があふれ出たStageでした。

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そしてこの日ラストを飾ったのが道場 (八木美知依&本田珠也)。
道場は素晴らしいアルバムをだしていて、八木さんの電化筝と本田さんのドラムの化学反応を是非一度生で体験したいと思っていたのでした。

そしてこーれが驚愕の凄さ!

八木さんの筝は普通のモノと電化のモノの二つあり、最初は通常の筝とドラムでのジャズ的な交わりだったのですがこの時点でかなり良くて。前衛的というか、筝にスティックを当てて音留めと打音を奏でて。

そして通常筝の音をループさせながら電化筝に移動し、エフェクターバリバリ効かせて!スペースロックじゃないか!そしてさらに本田さんのドラムがまるで丸太で叩いてるんじゃないかってくらいズムズムぶっとく響いて!こいつはパネ過ぎる!最強のロックバンドじゃないか!英国にはZeppelin、米国にはElectric Miles、タイにはKhun Narin's、そして日本には道場がいるじゃないかと…!

”これ通常筝の音でドラム爆発やってくれないかな”と想ってたら最後に電化をループさせながら通常筝をガン弾きしてくれました!そしてやはりドラムヤバ過ぎ!凄すぎた!!!!!

幕間を奏でてくれた生西さんの選曲も素晴らしく、最後のスーデラを素晴らしい記憶で締めくくれました。またどこかで営業して欲しい!六本木のコアは自分にとってはスーパーデラックスでした…!!!

by wavesll | 2019-01-07 05:30 | Sound Gem | Comments(0)

Alejandro Franov『Khali』X いぶりがっこのクリームチーズ乗せ 第151回酒と小皿と音楽婚礼

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松の内はおせちもそうですが、親睦を深めるパーティーメニューが振る舞われる時期。そんな中で”これ手頃で美味いじゃん”とレパートリーに入れたのがこのいぶりがっこのクリームチーズ(Kiri)乗せ。

Kiriにしょっぱいものを足すと至高の上手さになって、Kiriの海苔巻きなんかもかなり好きなのですが、いぶりがっことの組み合わせは”これで俺もリッツパーティー開けるぞ”と勘違いしそうなくらい手軽に美味いw

こういう前菜的、酒のつまみ的なものってある意味メインディッシュよりわくわくさせられます◎これに合わせたいのはちょっと感性を刺激する様な幻な空気感のある音楽。白羽の矢を立てたのはアレハンドロ・フラノフでした。

一時期「アルゼンチン音響派」なんて言葉があって、今では本当に南米音楽を追いかけている人からはコマーシャルの為の人為的なくくりだ、なんて声もよく聞くところなのですが、このムーヴメントでフェルナンド・カブサッキやフアナ・モリーナ、モノ・フォンタナなんかと共に名が知られたのがAlejandro。

シタール、ムビラ、アルパで奏でられるその幽玄な響きは捉えどころがありそうですりぬけていく、なんとも知覚が刺激される音。こういう音は前菜を食べる時にうってつけだと思います。これ聴きながらいぶりがっこが進む進む、白ワインが欲しくなるw

何しろ音の快感が非常に重要なので、Youtubeだと音質がどうにも酷いので、もし良ければ是非CDを入手されることをお薦めします。

この企画ももう何年目だろ?来年あたりはおせちに合う音楽なんて企画をやってもいいかもですね★

by wavesll | 2019-01-06 12:08 | La Musique Mariage | Comments(0)

元旦一発目は松平健LIVE@横浜ベイクォーター

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暴れん坊将軍 オープニングテーマ


PV 松平健 マツケンサンバⅡ




新春一発目は横浜ベイクォーターで開かれた松平健さんのライヴに行ってきました◎!

ハンパなかったw!桃金にきらめく腰元ダンサーズの奥から白袴の上様姿で登場し『暴れん坊将軍のテーマ』!これ歌ありverあるんかw!「どうも八代将軍吉宗です」の鉄板の自己紹介wそこからさらに一曲やり餅まき。そしてラストは勿論『マツケンサンバII』!ゴールデンの着物が太陽光に輝きまくって“もう今年の運勢最高確定だろ”のスター状態w最高でした!

今度出るマツケン・アスレチカもヤバいし、マツケンサンバIIは縁起物として元旦に毎年みたいアンセムw最高の壱年の幕開けになりました◎w!

by wavesll | 2019-01-01 17:08 | Sound Gem | Comments(0)

平成30年のListening Life

いよいよ本年も24時間を切り、大晦日。今年の音楽の総棚卸をしたいと思います。

まずは
Best Live

1. Khun Narin's Electric Phin Band live at WWW X
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今年のベスト・ライヴはタイ北部から来てくれた本場のピン・プラユックという冠婚葬祭出家儀式音楽のバンドである彼等!

もうロックンロールぶちかますような尋常ならざるテンションの祝祭。Konono No1かKhun Narin'sかというくらい!ヤーバかった!

タイ音楽をどんどん招聘してくれてるSoi48のお陰で本当に愉しいパーティーになって。今年は『サウダーヂ』もNEWTOWNでみてかなり衝撃を受け、来年以降もタイは台風の目になりそうな予感があります。

フジロックで奥地をもっと体感したかったな~っていう心残り感を一掃してくれる最高の音楽の爆発がそこにありました。

2. Tim Hecker + the Konoyo Ensemble live in WWW X
エクスペリメンタルな音楽家が雅楽奏者と音を鳴らした。ライヴの音のデカさで死にかける気持ちになるなんてソニマニのマイブラですらなかったのに、もう何というか轟風雨にやられるような、生と死の境に持ってかれるライヴでした。

近年、純邦楽のアシンメトリーさとArca的な電子音楽って絶対食い合わせ良いと思っていたのですが、日本人アーティストより先にこんなにもハイレベルな幽境を魅せられてしまった。まだ録音物では決定的なものが出てないと想うので、何方か演ってくれるのに期待。

3. Chance the Rapper live at Summer Sonic
今年一番アーティストとオーディエンスが心ひとつにStageをつくりあげたLive。最前辺りでずっとシンガロングしまくりました。FujiのKendrickはみてないので本年Best HipHopライヴ。もう「No Problem」やられたときの感極まり感といったらなかったです。ちなみに今年のHip Hopの音源ではKids See GhostsやXXXTentacionが好きでした。

4. Bob Dylan live at Fujirock
人生初Fuji Rock!!!!! 鼓童からserpentwithfeetからラストのFRENTE CUMBIEROとCUBANA FIESTAまで全部好かったけどやっぱりディランは圧倒的な空間でした。

もうバックバンドの音の盤石性。ずーっと幾らでも聴いていられる格好良さ。そこにディランがブルースハープをいれると『アイデンティティ』の光景が現前に!これはもう家宝となる想い出になったなぁ。

5. ジョージア国立民族合唱舞踊団「ルスタビ」live at 神奈川県民ホール
サカルトベロ(ジョージア/旧グルジア)の男声合唱はブルガリアンヴォイスに匹敵するくらい素晴らしいと聴いていて、いつか体験してみたいと思っていたところに千載一遇のチャンスを得てみることができたルスタビ。

もうダンスも素ん晴らしかったのですが、聖性や天狼を思わせる歌と楽器の凄み。「Khasanbegra(ハサンベグラ)」という歌の突出したオリジナリティ。圧倒された一夜となりました。

6. PBC live at 鉄工島Fes
元々は80sのアングラ演劇集団から始まり、鉄の塊をぶっ叩いて本物の金属サウンドを鳴り撒く異能バンドPBC、彼らが近年活動するのがこの鉄工島Fesのみであるということで、Festival de FRUEを蹴って来た鉄工島Fes!このフェス自体も本当にインダストリアル・サウンドで統一感とスペシャルな試みが溢れていて、良いフェスでした。EYヨのDJは本年ベストDJだったし。

PBCのライヴは金属を削って火花散って”砂被り席ならぬ火花被り席”だったし、サイレン、アジテーション、そして金属打音ともうほんと最高の夢を魅せてくれました。

7. Laraaji live at WWW
ニューエイジ・アンビエントの伝説的なミュージシャン、ララージ。彼のWWWでのライヴは四畳ほどの空間にツィターという小型の箏とサンプラーと銅鑼と仏具のようなベル。暗闇に丸窓のようにゴングが浮かび上がる様子はまるで茶室で点膳を受けているような深いリラクゼーションへ導かれて。ほんと何というか、心の奥、セノーテみたいなところへ潜っていくような、精神性を湛えたライヴとなりました。

8. 小沢健二Live「春の空気に虹をかけ」@武道館
上半期のベスト音楽体験はこのライヴで36人ファンク交響楽が奏でた「フクロウの声が聞こえる」。CD盤を遥かに超えた素晴らしい力が満ちあふれたパフォーマンスで本当に宇宙に届きそうでした。

なんかホント”最高…最高だ!”と歓ばせられた多幸感があったライヴでした。

9. Niwa-Gardd-Garden 岩手柿内沢鹿踊 live at BankART Studio NYK

今年なくなってしまったBANKART Studio NYKで披露されたダンス・パフォーマンス。
その中でPAを通さずに生音で披露された太鼓の神性な轟きはとりわけ印象的で。ミニマルやエクスペリメンタルミュージックは日本の原始をDigるととてつもない鉱脈があるのかもしれない、そんなことを感じました。

10. Living Mirage live at Nakano Heavysick Zero
インドネシア、ジャカルタではあまりに盛り上がりすぎてクラブでかけることが禁じられてしまった超絶アゲアゲダンスミュージックFUNKOT。その本場からDJを招いての日本のFUNKOT DJ達のイベント。この爆上げぶりは本当に超絶。今までFUNKOTってスットコドッコイビート、というイメージがあったのですが、勿論土着性、いなたさはあるのだけれど、単純にクールにかっこいいというFUNKOTの魅力に気づけたのが嬉しかったパーティーとなりました。

番外. Beyonce live at COACHELLA FESTIVAL
これは生ではみていないのですが、今年の音楽ライヴを振り返った時にこの衝撃は外せないだろうとw
百人を超えるんじゃないかな?ダンサーとブラスバンドとで繰り出されるドラムビートとパフォーマンスの爆発にはもうストリーミングをみながら仰天するというか”こいつはやべぇよ、やばすぎるよ…”となって。もうほんと今年のマッシヴな表現は『バーフバリ』かビヨンセでしたねw

ライヴはほんとその他もSilvia Perez CruzとかT字路'sとかTHE AVALANCHESとか土井玄臣とか高田みどりバシェ音響彫刻とかアンサンブルズ東京とかGUIROとかヴィックゥ・ヴィナーヤクラームなど、なかなか得難いエクスペリエンスが多くて嬉しい悲鳴。書ききれなかった分はこの続きの本記事内で取り上げていきたいです。

さて続いては
BEST SINGLE, BEST ALBUM (新譜/旧譜)

BEST SINGLE

木崎音頭 / 俚謡山脈
シングルでいうとこの一枚はダンチでトップ。NHKにも取材され、ますます活躍の場を拡げている俚謡山脈がこの夏に放った群馬の民謡の昭和の音源がなんたるドープさか!この深すぎるダブさは誰が何といおうと最高のクラブミュージックになりうると想います。

BEST ALBUMはCDとして買ったものから新譜、旧譜で3枚選びました。

『阿波の遊行』
四国に伝わっていた民謡、器楽を長年フィールドレコーディングされていた方の音源を、久保田麻琴さんがマスタリングした本作は、日本のフィールドレコーディング音源としての価値、そして今は失われつつある日本に息づいていた今の耳で聴くと実験的ともいえる位のビート感覚を味わえる名盤でした。これは何というか、本当にいい仕事されてました。


GONNO X MASUMURA『In Circles』

これは異色の音楽体験として書いた方がいいのかもしれませんが、このGONNOさんとMASUMURAさんのアルバムを渋谷タワレコで試聴した時、8分間息もつかせずその場を離れられなかったんですよね。

試聴って「あ、これもう好い奴で決まりじゃん」となったら聴くのを打ち切る感覚が逆にあるのですが、このアルバムは電子音とドラムという”ありがち”になりそうな組み合わせで”え?でも凄い惹き込まれる、あれでもそこまででもないか、いやいや、凄いぞ…”とスリリングな聴験を味合わせてくれて。こんなことって滅多にないので、ベストアルバムに異例ながら”試聴体験枠”としていれさせていただきました。

『ルイス・ガスカ』
今年の音楽の記憶から外すことが出来ないのは神保町ジャニスの閉店。自分は11月末の閉店日に立ち会ったのですが、学生時代から使っていたジャニスが閉まるのはなんとも悲しい思いがして。

十月でレンタルとしての営業を終え、11月は在庫の販売をしていたジャニス。その最終日に出逢えたのがこの盤で。以前渋谷タワレコがワールドミュージックコーナーが巨大だった頃(そういえば新宿のNEWAGEコーナーも大縮小してしまいましたね…)試聴して”これいいじゃん”となりながら買わなかったらいつのまにか入手が難しくなっていたこの盤に出逢えたのは何というか奇跡的な出来事に感じました。

内容も素晴らしくて。『Bitches Brew』のバンドメンバーとサンタナ人脈の邂逅で生まれた素晴らしいラテンジャズとなっていて。お薦めです。

さて、ここからは2018年の個人的な音楽ブームを。

オルタナティヴな80年代邦楽の発見
Mariah - うたかたの日々 (1983) :神秘的で東洋と最前線性をもたらす名盤

今年の特に上半期は80年代のジャズ周り?の邦楽ポップスに嵌りましたね~。その下地としてNHKBSプレミアムでMUST BE UK TVという80年代の音楽番組を流す早朝番組が始まって、最初は”80年代ってどうも好さがわからないんだよなー”と想っていたのが段々バイオリズムがあってきて。そんな中でマライアとか、本当にミュータントな魅力を持った邦楽に出逢えたのは今年の嬉しい出来事でした。

デジタル・クンビア・シーンに嵌った
Kaleema – Nómada X 花酒「与那国」60度 第125回酒と小皿と音楽婚礼
ネオ・クンビア【rafi:ki / mix(tape) 018】 X 一番搾り 花見デザインパッケージ 第128回酒と小皿と音楽婚礼
南米電子民族音 X 本麒麟でinto the weekend 第132回酒と小皿と音楽婚礼
虹色乃音楽 Takako Minekawa - Fun 9, The Voidz - Virtue, Barrio Lindo - Menoko

オルタナ80's邦楽と並んで嵌ったのがデジタル・クンビアシーン。シーンとして流行ったのは結構昔らしいですが、近年のVoodoohop周りから改めて嵌りましたね~。Voodoohopな人たちのDJやLIVE、生でみてみたいな~◎

盆踊りブームにガン乗りした
ベストシングル、ベストアルバムに選んだ作品からもそうですが、ここ数年日本各地の民謡に嵌っていて、その流れで近年一気に盛り上がってる盆踊りに興じさせてもらってました。盆踊りシーンはまた来年も遊べたらいいなぁ◎

黒海、テュルクソイ、旧ソ連圏などユーラシア音楽を聴き込んだ
ベストライヴにも選んだルスタビの他
と気が付けばユーラシア音楽(というくくりは大きすぎるけれどもw)を聴いていた一年になっていました。それでもそれこそブルガリアンヴォイスやトゥバクズの来日公演は行きそびれて。本当に面白い音楽って世界には湧いているのだなぁと。
最後は謎のトルコ?電化歌謡まで行って。またこれから世界のどの地域が面白い音を聴かせてくれるのか楽しみです。

私的フィールド・レコーディング・トピック
今年最大の個人的フィーレコ体験は築地市場でのマグロ競りの撮影/録音で。またヴェトナムフェスでの水上人形劇での伝統音楽も物凄く魅力的でした。

旅の身空
旅先音楽Diggin'. ネパール・ポカラのレコ屋で買った山岳音楽CDも好かったしTerje Isungsetの氷のコンサートに協力した澤乃井を尋ねに奥多摩へ行ったりも。また名古屋・久国寺にある岡本太郎デザインの鐘はいつか音を聴いてみたい。そして特殊音楽バー・スキヴィアスでの音楽歓談は今年壱愉しい夜となりました。

ロックのゆくえ
師走の末に気合入れて書いたこの記事の他、日本のロックミュージシャンになんか凄くいいバイブスを感じて。
ニトロデイには初期衝動を。崎山蒼志にはシティポップ以降の新しいはじまりを。Gotchには心地よいグルーヴを。国府達矢には違和感に未来の種子を。そしてGEZANには心酔させられる危険な魅力を。80年代の邦楽も良いけど改めて今の邦楽ミュージシャンいいなと。来年は個性的な邦楽フェスにまた行きたい!

なんかここ数年「うわ!こんなに音楽が面白い!こんな面白い年はめったに来ないだろう」というのが連続して続いていて。この冒険、どこまで続くことやらwずっと続けたい★★★★★★★







by wavesll | 2018-12-31 08:01 | Sound Gem | Comments(0)

音楽歳時記 戌年晦日は 柴田聡子「ワンコロメーター」& never young beach「うつらない」

柴田聡子「ワンコロメーター」(Official Video)



never young beach - うつらない (official video)

色々とコトが片付いて行って、TVの喧騒から離れて己のペースでゆるりとじっくりと過ごす一年の締めくくりもいいものですね。

by wavesll | 2018-12-30 23:01 | La Musique Mariage | Comments(0)

Arctic Monkeys『TBHAC』, Yves Tumor『SITHOL』, Sophie『OOEPUI』, 長谷川白紙『草木萌動』: Rockと先端音の来方行先

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複雑な音楽というのは噛みしめ甲斐があるもので、今年Spotifyで一番聞き込んだのはSophieの『Oil of Every Pearl's Un-Insides』とYves Tumor『Safe In The Hands Of Love』でした。

特にYves Tumorの方は去年のKing Krule『The Ooz』の先に鳴るAltanative Rockの尖端音というか。昔『アラビアの夜の種族』という小説があって、これはRPG的ファンタジー小説を書いていた著者が、「ナポレオンに侵攻されるカイロで至高の秘本を千夜一夜のように読み解くことで奇跡を起こす」という幾重にもわたる扉を設けることでいわば下世話になってしまうような外連味に読者を連れ出すことに成功しているのですが、Yves Tumorの本作は此れに近くて、今Rockの炸裂音をやるにはここまで助走を必要としないと気持ちがフェードインしないものか、なんて思いました。

その分Sophieの方が自然にExperimental Popをやってるというか、Rockも音の表現として取り込んでいる感じで聴き易くて。

そして年末にDropされTwitterや各種メディアを席巻しつつある長谷川白紙の『草木萌動』も複雑かつ新しい響きをくれて先端を魅せてくれた気がしました。

それでも何というかアナクロな人間で、ロックミュージックに思い入れがある人間として今年の内に書いておきたかった盤がArctic Monkeysの『Tranquility Base Hotel and Casino』で。

Arctic Monkeysは実は今まで聴き込んできたバンドではなくて、米国でもヒットした前作『AM』もどうもバイオリズムが合わず、かといって1stとかのガンガンの頃のアルバムも「なんか速いらしいんだろ」くらいしか知らず。ただ本作には猛烈に嵌った。R&B的な感性を飲み込んで、今鳴らすべきRockを真剣にくゆらせていると想って。そこからSpotifyの駆動力を活かして全アルバム聴いていたのでした。

アレックス・ターナーは「ただ僕はザ・ストロークスの一員になりたかっただけ、それが今ではこのザマだ」と歌いますが、 そもそもThe Strokesも自分は当時全然嵌らず、ガレージリバイバル当時聞いていたのはMando Diaoとかで何かストロークスはピンと来なかったというか。けれども時系列的な事を考えるとまさにシーンを創ったのは『Is This It』であったと想うし、何よりもジュリアン・カサブランカスが放った『Tyranny』は近年もっとも胸を高鳴らせたロックアルバムで。どうせならと今回ストロークスもSpotifyで全聴きしてみました。

そこから見えてきたのはThe Strokesがアルバムを重ねるごとに(私から見たら)創造性を増していって、おそらくジュリアンがいわゆるお定まりの『Is This It』の延長線上にあるサウンドが退屈に想ったのか(結局ソロプロジェクトまで放出しますが)どんどんその枠外へ飛び出てロックを更新していく流れがあったこと。

一方でアクモンは1stは聴いたときに「あれ?案外速くない。」と感じて。多分J-ROCKが速すぎるからかもしれません。けれど2ndで本格的に速くなって。と想ったら3rdからは結構BPMが緩やかな曲も増えて行って。図太い音、R&B的な感性を汲み入れながら、彼らも「今鳴らすべきROCK」を錬磨し続けてきたのだなぁと。

そして本日、改めて聴こうとSpotifyでArctic Monkeysを『Tranquility~』から『AM』、『Suck It and See』、『Humbag』、『Favourite Worst Nightmare』そして『Whatever People Say I Am, That's What I'm Not』と上から流したら、これら7枚で一大ロック組曲というか、まるでYves Tumor『Safe~』を超拡大したように、大人しく内省的な音から徐々にRock的なダイナミズムが爆ぜるように響いて。ある意味Yves Tumorはこのアクモンのキャリアを一枚の盤の中で劇的に凝縮したというか、そんな感慨すらあって。

何かをアップデートして行こうとした時に、過去のダイナミズムを一気にさらってその勢いで尖端を開拓する方法がありますが、Yves Tumorは相当Rock Legacyを聴き込んだ上で電子音楽として顕わしたのではと。そしてそのR&Dは例えばアクモン、例えばストロークスが身を捧げて紡いできた軌跡も大いに援けているのでは。完全に妄想ですが、そんなロックの来し方行く先を想ったリスニングとなりました。

by wavesll | 2018-12-30 02:21 | Sound Gem | Comments(0)

Helsinki Lambda Clubインストアライヴ@新宿タワレコ

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2018年のライヴのラストは名前はよく見聞きしてたけど初聴きだった彼ら。
北欧の夏のような透明さとローファイな気怠さがあるネオアコな音で、色々納まった後の年の瀬を彩ってくれました。ゆるいのが時季的にばっちしwベースのヒトのキャラいいっすね☆実際サウンド的にもベースの音が序盤より中盤以降が大きくなってかなりパフォーマンスが良くなりました◎

by wavesll | 2018-12-29 21:07 | Sound Gem | Comments(0)

異郷の電化歌謡の魅惑に憑りつかれる Aşyrgül Täçdurdyýewa, Täşli Tülegenow, Umyt Annameredow, Hojageldi Akmämmedow

Aşyrgül Täçdurdyýewa - Başkany söýme

Täşli Tülegenow - Joş Hojageldi | Toý aýdymy


Umyt Annameredow - Yok araňyzda

Täşli Tülegenow - Işanym, Täç soltan | 2017 (Halk aýdym)


Hojageldi Akmämmedow Balkan toýy


Youtubeはたまに完全に謎な領域へ連れて行ってくれることがありますが、思わぬ鉱脈だったのがこれら一連の流れ。

トルコ語らしい?バルカン?キリル文字も。アーティスト名らしきもので検索しても日本語はおろか英語もあまり見当たらなくて、まさに五里霧中だけれどこのスットコドッコイなソウルが込められている楽曲の魅力は憑りついてくるものがありますね。

今まで聴いた中で一番近いのはOmar Souleymanの電化ダブケだけど、どうもそれとも異なる気もするし。ただイスラム世界の諧調を感じて。アラビア世界はまだまだ掘り甲斐がありまくるなぁと改めて思う暮れとなりました。とりまテシェキュレール、Youtube !!!!!

by wavesll | 2018-12-29 02:16 | Sound Gem | Comments(0)

Diana Pequeno - Eterno Como Areia 伯剌西爾の陽光

Diana Pequeno - Eterno Como Areia (1979) - Completo/Full Album

陽だまりのような快さ。ブラジルの音ってなんでこんなにも晴れやかな気持ちにさせてくれるのでしょう。

ブラジル北東部サルヴァドール出身の女性シンガーの本盤、ナチュラルからスーパーナチュラルを感じる様な生の歓びにあふれて。こんな音楽に出逢うと、まことの幸せを教えられるような、とても温かい気持ちになれます。好きだなぁ。

by wavesll | 2018-12-28 01:30 | Sound Gem | Comments(0)